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	<title>永平寺の門を叩いた日 - 禅活-zenkatsu-</title>
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	<description>禅を活かして、ちょっといい一日を</description>
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		<title>永平寺の門を叩いた日 エピローグ</title>
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		<dc:creator><![CDATA[西田稔光]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 18 Mar 2019 22:18:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[修行]]></category>
		<category><![CDATA[曹洞宗]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺の門を叩いた日]]></category>
		<category><![CDATA[連載]]></category>
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					<description><![CDATA[これまで４回にわたって「永平寺の門を叩いた日」を掲載してきました。 最終回となる今回は永平寺に上山したあの日を、「今の私」がふり返ろうと思います。 5年経った今、考えること 上山の日、私はとても大事なことを学びました。 何かを成し遂げるには…]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>これまで４回にわたって<strong>「永平寺の門を叩いた日」</strong>を掲載してきました。</p>
<p>最終回となる今回は永平寺に上山したあの日を、「今の私」がふり返ろうと思います。</p>
<h2>5年経った今、考えること</h2>
<p>上山の日、私はとても大事なことを学びました。</p>
<p>何かを成し遂げるには人の力を借りず、自力でできるに越したことはないと思っていた私。</p>
<p>しかし、地蔵院での2泊3日と山門の前に立ったあの時、それまで頼ってきた「自分」という存在のもろさに気づきました。</p>
<p>思うように作法ができず、大きいと思っていた声が小さいと言われ、山門で直面した寒さと孤独感の前に、体力や知識という今まで頼ってきた「自分」が音を立てて崩れ去っていったのです。</p>
<p>しかし、そうした根拠のない自信に支えられてきた「自分」が崩れ去ったとき、そこには<span class="sc_marker red"><strong>「</strong><strong>人に支えられ、生かされてきた自分」</strong></span>が現れたのです。</p>
<p><span style="font-size: 14pt;"><strong>「一人であっても独りじゃない」</strong></span></p>
<p>そう思えた時、私は自分の力で自分の為に頑張ろうとすることをやめ、人の支えの上に根を張ってどっしりと立ち、その支えてくれる人たちの為に頑張れるようになった気がします。</p>
<p>私の師匠はよく</p>
<p><span class="sc_marker y"><strong>「人間が自分の為に出せる力はせいぜい50~60%にすぎない。誰かの為に、何かの為になった時初めて100%、120%の力が出せるんだ。」</strong></span></p>
<p>と言っていますが、今ならその意味がよくわかります。</p>
<p>それは柔道をやっていた頃、勝ったらゲームを買ってもらうと約束した時の試合より、団体戦の勝敗がかかった時の方が最後の踏ん張りが利いたのと近い感覚かもしれません。</p>
<h2>「厳しさ」の正体</h2>
<p>また、禅の修行・永平寺の修行というとよく<strong>「厳しさ」</strong>に注目されます。</p>
<p>「辛かった？」「厳しかった？」という質問は、永平寺から帰ってきてから何度も投げかけられましたし、確かにそういう場面もありました。</p>
<p>しかしよくよく考えてみれば、私が感じたこの辛さや厳しさというのは、<span class="sc_marker red">修行生活そのものにではなくそれまでの生活とのギャップにあったのだと思います</span>。</p>
<p>いつでも不足なく食べ物が手に入り、顔を合わせなくてもインターネットで人と繋がっていられた学生生活。</p>
<p>一方で曹洞宗の修行生活が成立した<strong>鎌倉時代には一汁二菜食べられたら質素ではなかったはず</strong>でしょうし、連絡手段の手紙だって今よりずっと不便であったはずです。</p>
<p>私が感じた厳しさの根源の大部分は、現代社会に生まれた私の<span class="sc_marker red">「恵まれ慣れ」</span>にあったのです。</p>
<h2>「ゆとり世代」の私が歩む仏道</h2>
<p>そう考えると<span style="color: #ff0000;"><strong>修行生活自体を厳しいものとして一括りにして、それを乗り越えてきたと胸を張ることには、どうしても違和感を感じてしまいます。</strong></span></p>
<p>誤解や批判を恐れずに言うなら、曹洞宗の修行を「厳しさ」というパッケージで包んで語る時代は終わったと、私は思っています。</p>
<p>僧侶の世界でも私の世代は「ゆとり世代」と呼ばれ、修行生活に厳しさが足りないと、諸先輩方にはお叱りを受けることもあります。</p>
<p>しかしそんな世代だからこそ、今まで以上に「どれだけ」修行道場にいたかではなく、「どのように」修行道場にいたかが問われているのだと思うのです。</p>
<p>私の修行生活は決して順調なものではありませんでした。</p>
<p><a href="https://zenkatsu.site/archives/968">福井駅のトイレで一般男性に叱られて</a>から、二年間でどれだけ先輩や同期から叱られたかわかりません。</p>
<p>差し入れのソーセージを食べ過ぎて怒られたり、誕生日に「もうハタチ越えてるんだろ？」と怒られたこともあります。</p>
<p>その時は辛かったり悲しかったり挫けそうになった出来事が、今になって私に様々な気づきをくれます。</p>
<p>特に作法や生活の規則に関しては、人に伝えるとなった時、社会に出た時に気づかされたことが数え切れないほどあります。</p>
<p>きっとこれから歳月を重ねながら振り返るたびに、永平寺での日々はまだまだ新たな気づきをくれるのだと思います。</p>
<p>もしその気づきが無くなるとすれば、私の中で上山の日や修行の日々がセピア色の思い出に変わってアルバムの中に収まってしまった時でしょう。</p>
<p>そうならないよう、私はこの季節になったら毎年、<strong>2014年3月8日</strong>の「あの日」の自分に失望されないだろうかと、我が身を振り返ろうと思います。</p>
<h2>「あの日」から続く今日を</h2>
<p>ここまで書いてきたことは<strong>2014年3月6~8日の3日間</strong>の出来事です。</p>
<p>この日、私は僧侶として本当の入り口に立ったような気がします。</p>
<p>それまでは「お寺に生まれた」ということが私の僧侶としてのアイデンティティの多くを占めていました。</p>
<p>しかし、<span class="sc_marker red"><strong>自らの足で永平寺に向かったあの日、私は初めて自分から僧侶としての一歩を踏み出した</strong></span>のです。</p>
<p>肉体的にも精神的にも本当に追い詰められた時、<strong>私を救ってくれたのは親友をはじめ、大切な人たちの存在</strong>でした。</p>
<p>そんな人たちの力になりたいということが、今の私の原動力です。</p>
<p>そしていつしか私の僧侶としての目標は、</p>
<p><strong>「自分の手の届く範囲の人だけでも安心させてあげたい。」</strong>になりました。</p>
<p>修行生活とは僧侶にとっての基盤であり、たとえ道場を離れても常にその経験は「今の自分」がリマスターして気づきを重ねていかなければならないものだと、私は考えています。</p>
<p>上山から5年が経った今、私はまた新たな岐路に立っています。</p>
<p>そしてあの日から続く一歩をまた踏み出していくのです。</p>
<p style="text-align: center;">〜完〜</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>【関連記事】</p>
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<p>&nbsp;<br />
【動画版】<br />
<iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/xVQ2QAcDwMY" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></p>
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		<title>永平寺の門を叩いた日 vol.4</title>
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		<dc:creator><![CDATA[西田稔光]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 08 Mar 2019 07:47:29 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[修行]]></category>
		<category><![CDATA[曹洞宗]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺の門を叩いた日]]></category>
		<category><![CDATA[連載]]></category>
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					<description><![CDATA[前回、永平寺の安下処あんげしょである地蔵院に到着した私。 僧侶にとって大切な絡子らくすを途中で忘れてくるなど、出だしは最悪でした。 さらに永平寺の初雪は厳しい寒さとなって私を追い込みます。 今回は地蔵院を出発し、ついに永平寺の山門の前に立ち…]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>前回、永平寺の<ruby>安下処<rt>あんげしょ</rt></ruby>である地蔵院に到着した私。</p>
<div class="sc_getpost"><a class="clearfix" href="https://zenkatsu.site/archives/987" ><div class="sc_getpost_thumb post-box-thumbnail__wrap"><img src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_2466-1_Fotor-min-150x150.jpg" width="150" height="150" alt="永平寺の門を叩いた日 vol.4"></div><div class="title">永平寺の門を叩いた日 vol.3</div><div class="date">2019.3.5</div><div class="substr">前回私は雪の中、ついに永平寺の門前へとたどり着きました。 今回は上山の前に2泊する永平寺の安下処、地蔵院でのお話です。 最悪のスタート 旅館「東喜家」のおばちゃんに送り出され、地蔵院へと足を踏み出した私。 そのすぐ近くには、曹洞宗の大本山、永平寺がそびえ立ちます。 そびえるだなんて大げさな、と思われ...</div></a></div>
<p>僧侶にとって大切な<span class="sc_marker blue"><strong><ruby>絡子<rt>らくす</rt></ruby>を途中で忘れてくる</strong></span>など、出だしは最悪でした。</p>
<p>さらに永平寺の初雪は厳しい寒さとなって私を追い込みます。</p>
<p>今回は地蔵院を出発し、ついに<span class="sc_marker red">永平寺の山門の前に立ちます</span>。</p>
<h2>3月8日、朝</h2>
<p>地蔵院にきて三日目を迎えたこの日、私を含めた8人の上山者は、参道を通って永平寺の山門へとむかうことになります。</p>
<p>地蔵院の戸が開くと、<strong>2泊の間に違う世界に来てしまったかと錯覚するような、白銀の世界になっていました。</strong></p>
<p>思えば私はそれまでの人生で、<span class="sc_marker blue"><strong>どうにもならない厳しさ、逃れられない辛さというものを経験してこなかったのかもしれません。</strong></span></p>
<p>私の地元ではとっくに電車は止まり、学校が休みになるレベルの積雪。</p>
<p>さすがにこんな雪の中を歩かされるわけがないだろう、そんな甘い考えが頭に浮かんでいました。</p>
<p>そこで無情にもかけられる「<span class="sc_marker red" style="font-size: 14pt;"><strong>足袋と草鞋を履いて準備しなさい</strong></span>」という言葉。</p>
<p>言われるままに足袋を履こうと手に取りました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-size: 18pt;" class="sc_marker blue"><strong>冷たい。</strong></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>地蔵院に着いた時には気づきませんでしたが、どうやら福井駅からの道中で、履いていた足袋はずいぶん濡れていたようです。</p>
<p>入り口で脱いだ網代笠と足袋、<strong>草鞋は2泊の間では乾かず、洗濯したてのような状態です。</strong></p>
<p>これを履いて雪の中を歩いたらどうなるかなんて、考えたくもありませんでした。</p>
<p>しかし、準備を終えて外に出ると、<strong>案内役の先輩僧侶の足元は裸足に<ruby>雪駄<rt>せった</rt></ruby>(下駄のような履物)のみ。</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ありえない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どんな修行をしたらこの冷たさに耐えられるんだ…。</p>
<p>そんな恐れを感じると同時に、これから<strong>自分が雪の中を足袋と草鞋で歩くという逃れられない運命</strong>を悟りました。</p>
<h2>雪の中をゆく</h2>
<p>私たち8人が地蔵院の前に並ぶと、修行僧の指導をする和尚さんが言葉をかけてくれましたが、</p>
<p>あまりの足の冷たさに言葉が耳に入ってきませんでした。</p>
<p>元から濡れていた足袋は雪の中であっという間に冷えて、<span class="sc_marker blue"><strong>割れずに密着し続ける氷のよう</strong></span>です。</p>
<p>雪の中、先輩修行僧の後に続いて、永平寺の山門へとつづく参道を進みます。</p>
<p>網代傘をかぶっているため、目に入るのは足元とその先の数メートルのみ。</p>
<p>途中で、上山の記念撮影として一人ずつ写真を取りますが、当然その顔に生気はありません。</p>
<p>全員が写真を撮り終えると、再び参道を歩き、先輩の足が止まります。</p>
<p>山門に到着したようです。</p>
<p><span style="font-size: 14pt;">「一人ずつ、<ruby>木版<rt>もっぱん</rt></ruby>を三度鳴らしなさい。」</span></p>
<p>修行道場の玄関である山門をはじめ、<strong>お寺の玄関には、10cmほどの分厚い木の板と<ruby>撞木<rt>しゅもく</rt></ruby>がぶら下がっており、これが現代でいうインターフォンの役割を果たします。</strong></p>
<p><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/もっぱん-min-300x225.jpg" alt="" width="300" height="225" class="alignnone size-medium wp-image-1040" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/もっぱん-min-300x225.jpg 300w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/もっぱん-min.jpg 660w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>「○番の和尚」と呼ばれるごとに、それぞれが自身の不安や辛さ振り払うかのように全力で返事をして、木版を3回鳴らします。</p>
<p>「次、8番の和尚」</p>
<p>と呼ばれると、私は木版から伸びる綱の取っ手をつかみ、撞木を振り下ろします。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>コーーン、コーーン、コーーン…。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>誰かがこれを聞いてるとは思えないほど、その音は永平寺の巨大な<ruby>伽藍<rt>がらん</rt></ruby>（お寺の建物のこと）と雪に吸い込まれていきました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-size: 14pt;" class="sc_marker red"><strong>「これから迎えが出てくるまでそのまま待ちなさい。いくつか質問をされるが、素直に答えなさい。」</strong></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そう言い残し、ここまで連れてきた先輩修行僧の足音が遠くなっていきました。</p>
<p>曹洞宗では、ここでどれだけ寒くてもこの山門に立ち続け、迎えにきた先輩修行僧からの問答に答えて覚悟を示すのです。</p>
<p><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_1106-min-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" class="alignnone size-medium wp-image-1033" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_1106-min-300x200.jpg 300w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_1106-min-768x512.jpg 768w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_1106-min-1024x683.jpg 1024w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<h2>山門の前の8人</h2>
<p>&nbsp;</p>
<p>どれだけの時間が過ぎただろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>歩いていた時はまだマシだったと、その時気づきました。</p>
<p>左手に<ruby>坐蒲<rt>ざふ</rt></ruby>を持ち、右手は首から下げる<ruby>行李<rt>こうり</rt></ruby>を下から支え持つ為、<strong>着物の袖から出た腕が寒さを逃れる術がありません</strong>。</p>
<p>四肢の先端から感覚が無くなり、いつまで続くかもわからないこの状況に、何度も心がくじけそうになりました。</p>
<p>すると突如、目の前に人の気配がします。</p>
<p>迎えの先輩修行僧がやってきたのです。</p>
<p>そして一人ずつ順番に覚悟を問います。</p>
<p>「<strong><ruby>尊公<rt>そんこう</rt></ruby>(あなた）は何をしにここにきた</strong>。」</p>
<p>それぞれが<strong><span style="color: #ff0000;">「修行をしにきました！」</span><span style="color: #00ff00;">「自分と向き合いにきました！」</span></strong>と震えながら声を張り上げます。</p>
<p>それに対して<span style="color: #0000ff;"><strong>「なぜここじゃなきゃダメなんだ。」</strong></span>など、淡々と続けられる問いに、ついに一人言葉に詰まってしまいました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-size: 14pt;" class="sc_marker blue"><strong>「それではまだ覚悟足りない。もう少しよく考えなさい 。」</strong></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そう言うと、先輩修行僧の足が去っていくではありませんか。</p>
<p>待ってくれ！とすがりつきたくなるような気持ちで遠のく足音を聞いていました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>崩れて最後に残るもの</h2>
<p><strong>もし8人の中の誰かが<ruby>踵<rt>きびす</rt></ruby>を返したらあとに続こう</strong>、そう思いました。</p>
<p>もうどれだけの時間が経ったかはわからないが、<strong>修行の入り口でこれなら、自分はこの先耐えられないと思ったからです</strong>。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>こんなはずじゃなかった。</strong></p>
<p><strong>こんなに弱いはずじゃなかった。</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>小学2年から高校まで柔道、大学ではブレイクダンスをやってきて、体力は人並み以上にあると思っていたし、わずかでも大学で曹洞宗の修行について学んで知り、自分なら耐えられると思っていました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし、そんな自分への信頼はもろくも崩れ去り、もはや私を支えるものはありませんでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな時、なぜか頭をよぎったのが、上山の直前に親友がくれた電話での言葉でした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-size: 18pt;"><strong>「<span class="sc_marker red">頑張ってこいよ、帰ってきたら飯おごるからさ！」</span></strong></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>顔は見えずとも浮かんだ親友の顔につられて、友人達や家族やお檀家さん…私を送り出してくれた人の顔が次々と頭に浮かんだのです。</p>
<p><strong>この人たちの思いを裏切って、自分に帰る場所なんて無いじゃないか！</strong></p>
<p>そう思った時、自分の背中を押してくれている何かを感じました。</p>
<p><span style="font-size: 14pt;"><strong>自分は一人じゃない…。</strong></span></p>
<p>なんとかその場に踏みとどまると、再び先輩修行僧がやってきて私たちに言います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong><span class="sc_marker red">「草鞋と足袋を脱いで山門に上がりなさい。」</span></strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ついに山門をくぐる許しが出た瞬間でした。</p>
<p>しかし、凍えた足は、自分のものとは思えないほど感覚がなく、一歩を踏み出すことすらままなりませんでした。</p>
<p><span class="sc_marker blue">かじかんだ手は草鞋の紐をほどこうにもうまく動きません。</span></p>
<p>剥ぎ取るようにして草鞋を脱ぎ、なんとか山門に上がると、<strong>山門からその正面に建つ仏殿にいるお釈迦様に礼拝をし、私は永平寺の修行僧としての入り口に立ったのです。</strong></p>
<p>しかし、それから5日間はさらに徹底的に基礎を教え込まれる期間、その後5月になるまでは正式な修行僧としては認められません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そう、これはまだ修行のほんの入り口に過ぎないのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://zenkatsu.site/archives/1028">最終話</a>につづく</p>
<div class="sc_getpost"><a class="clearfix" href="https://zenkatsu.site/archives/1028" ><div class="sc_getpost_thumb post-box-thumbnail__wrap"><img src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_5824_Fotor-min-150x150.jpg" width="150" height="150" alt="永平寺の門を叩いた日 vol.4"></div><div class="title">永平寺の門を叩いた日 エピローグ</div><div class="date">2019.3.19</div><div class="substr">これまで４回にわたって「永平寺の門を叩いた日」を掲載してきました。 最終回となる今回は永平寺に上山したあの日を、「今の私」がふり返ろうと思います。 5年経った今、考えること 上山の日、私はとても大事なことを学びました。 何かを成し遂げるには人の力を借りず、自力でできるに越したことはないと思っていた私...</div></a></div>
<p>【動画版】<br />
<iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/xVQ2QAcDwMY" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe><br />
&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://zenkatsu.site/archives/1004/feed</wfw:commentRss>
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			</item>
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		<title>永平寺の門を叩いた日 vol.3</title>
		<link>https://zenkatsu.site/archives/987</link>
					<comments>https://zenkatsu.site/archives/987#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[西田稔光]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 04 Mar 2019 18:35:08 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[修行]]></category>
		<category><![CDATA[曹洞宗]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺の門を叩いた日]]></category>
		<category><![CDATA[連載]]></category>
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					<description><![CDATA[前回私は雪の中、ついに永平寺の門前へとたどり着きました。 今回は上山の前に2泊する永平寺の安下処、地蔵院でのお話です。 最悪のスタート 旅館「東喜家」のおばちゃんに送り出され、地蔵院へと足を踏み出した私。 そのすぐ近くには、曹洞宗の大本山、…]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>前回私は雪の中、ついに<strong>永平寺の門前</strong>へとたどり着きました。</p>
<div class="sc_getpost"><a class="clearfix" href="https://zenkatsu.site/archives/977" ><div class="sc_getpost_thumb post-box-thumbnail__wrap"><img src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_0113_Fotor-min-150x150.jpg" width="150" height="150" alt="永平寺の門を叩いた日 vol.3"></div><div class="title">永平寺の門を叩いた日 vol.2</div><div class="date">2019.3.1</div><div class="substr">私が永平寺の山門の前に経ったのは、今から5年前の3月。 前回、私は家族に別れを告げ、上山の服装で電車に乗り、福井駅へたどり着きました。 今回は福井駅から永平寺への道中のエピソードです。 福井駅での出来事 「今年は太平洋側で雪が降ったから、きっと永平寺は雪が少ないよ！よかったね！」 誰から聞いたのかは...</div></a></div>
<p>今回は上山の前に2泊する永平寺の安下処、地蔵院でのお話です。</p>
<h2>最悪のスタート</h2>
<p>旅館「東喜家」のおばちゃんに送り出され、地蔵院へと足を踏み出した私。</p>
<p>そのすぐ近くには、<span class="sc_marker red"><strong>曹洞宗の大本山、永平寺</strong></span>がそびえ立ちます。</p>
<p><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_2455-min-225x300.jpg" alt="" width="225" height="300" class="alignnone size-medium wp-image-989" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_2455-min-225x300.jpg 225w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_2455-min-768x1024.jpg 768w" sizes="(max-width: 225px) 100vw, 225px" /></p>
<p>そびえるだなんて大げさな、と思われるかもしれませんが、この時の私には<strong>永平寺が暗闇にそびえ立つ魔王の城のような恐ろしいもの</strong>見えました。</p>
<p>しかしこの日の目的地はその手前にある地蔵院。</p>
<p>15時30分頃、指定の時刻までは残り30分というところで地蔵院に到着です。</p>
<p>網代傘を脱ぎ、お寺のインターフォンである木版を叩くと、</p>
<p><span style="font-size: 10pt;"><strong>※ここからは先輩僧侶との実際やりとりです。</strong></span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「そこ（下駄箱の上）に傘を置くな。」</span></p>
<p>（声の方を見る私）</p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「目を見るな。」</span></p>
<p>(慌てて目を伏せる私)</p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「返事をしろ。」</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私「はい！（焦）」</span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「なんだその返事は。」</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私「<span style="font-size: 14pt;">はい！</span>」</span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「そんなもんか。」</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私「<span style="font-size: 14pt;">いいえ！</span>」</span>←（はい！と言うべきだった）</p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「なんだと、それで本当にやる気があるのか。」</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私<span style="font-size: 18pt;">「はい！！！」</span></span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「まだ(声)出るだろ。」</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私<span style="font-size: 24pt;">「<strong>はい！！！！</strong>」</span></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>何度繰り返したか覚えていないほど、このやりとりが繰り返されました。</p>
<p>これまで自分は声が大きいほうだと思っていたので、声が小さいと言われたことにとても驚きました。</p>
<p>そしてようやく、「中に入って草鞋を脱ぎなさい」と言われ、玄関に腰掛け荷物を下ろした時、ある重大なミスに気がつきます。</p>
<p><span style="font-size: 18pt;" class="sc_marker red"><strong><ruby>絡子<rt>らくす</rt></ruby>がない。</strong></span></p>
<p>絡子というのは、移動する時などに着ける簡略化したお袈裟のことで、</p>
<p><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/20190219_190304_0064-min-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" class="alignnone size-medium wp-image-992" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/20190219_190304_0064-min-300x200.jpg 300w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/20190219_190304_0064-min-768x511.jpg 768w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/20190219_190304_0064-min-1024x682.jpg 1024w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/20190219_190304_0064-min.jpg 1568w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>この肩から斜めにかかっている黄色い布が<strong>通常のお袈裟</strong>。</p>
<p><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_0260-min-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" class="alignnone size-medium wp-image-991" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_0260-min-300x200.jpg 300w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_0260-min-768x512.jpg 768w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_0260-min-1024x683.jpg 1024w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_0260-min.jpg 1620w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>そして首からかかっている紺色のものが<strong>絡子</strong>です。（色は様々です。）</p>
<p>お袈裟とは<ruby>得度<rt>とくど</rt></ruby>（出家のこと）の際に師匠から授けられる僧侶の証やアイデンティティとも言えるものです。</p>
<p>それをどこかに置いてきてしまったという事の重大さは当時の私でも容易に理解できました。</p>
<p>この事を言うか言うまいか…。</p>
<p>言えば怒られるだろう。</p>
<p>言わなくてもどこかで無いことに気づかれるだろう。</p>
<p>そもそも忘れてきたことにするか。</p>
<p><strong>いや、修行に来て早々に嘘や言い訳をしてどうする！</strong></p>
<p><span class="sc_marker y"><strong>永平寺では先輩に話しかける場合は「失礼致します」と言う決まり</strong></span>があり、それは私も知っていました。</p>
<p>そこで</p>
<p><span style="color: #0000ff;">私「失礼致します！」</span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「勝手に喋るな。」</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私「はい！」</span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「…なんだ？」</span></p>
<p><span style="font-size: 10pt;">※文章のミスではなく、実際のやりとりです。</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私「<strong>絡子を門前に置いてきてしまいました！</strong>」</span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「お前、絡子がなんだかわかっているのか！」</span></p>
<p><span style="color: #0000ff;">私「はい！」</span></p>
<p><span style="color: #ff0000;">僧「時間がないからこちらで取りに行く。お前は入れ！」</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>後に、この絡子は「東喜屋」さんでも見つからず、恐らく新幹線に置いてきてしまったようです。</p>
<p>昔から忘れ物が多かったり、おっちょこちょいなところは両親から言われ続けてきましたが、これほど自分の短所を恨んだことはありませんでした。</p>
<p>そして、これをきっかけに私はいわゆる<strong>「目をつけられた」</strong>ようでした。</p>
<h2>地蔵院での2泊3日</h2>
<p>私が上山した頃、<strong>地蔵院では上山者は番号で呼ばれました</strong>。（今は変わっているかもしれません）</p>
<p>地蔵院に到着した順に「○番の和尚」と呼ばれ、私はこの日の上山者の中で最後の「8番の和尚」でした。</p>
<p>そして先に到着した7人は、壁に向かって座り、修行生活で必要な言葉を必死で覚えているようでした。</p>
<p>修行道場には、近くに安下処と呼ばれる場所があり、元々上山者はそこで身だしなみなどを整えていました。</p>
<p>現在では安下処で基本的な作法の確認や持ち物の点検をします。</p>
<p>つまり、地蔵院は永平寺の安下処になっており、2泊の間に合掌の形の確認、食事作法、着物の着方などを繰り返し練習します。</p>
<p>その間、上山者同士の私語は一切禁止です。（これはここから1週間続きます。）</p>
<p>中でも辛かったのは睡眠です。</p>
<p>修行道場では熱を逃がさない＆寝るスペースをはみださない為に、<span class="sc_marker red"><strong>かしわ布団</strong></span>という布団の使い方をします。</p>
<p>言葉では難しいので絵で解説。（手書きですいません…。）</p>
<p><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_0580-min-214x300.jpg" alt="" width="214" height="300" class="alignnone size-medium wp-image-993" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_0580-min-214x300.jpg 214w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_0580-min-768x1075.jpg 768w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_0580-min-731x1024.jpg 731w" sizes="(max-width: 214px) 100vw, 214px" /><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_0581-min-225x300.jpg" alt="" width="225" height="300" class="alignnone size-medium wp-image-994" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_0581-min-225x300.jpg 225w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_0581-min-768x1024.jpg 768w" sizes="(max-width: 225px) 100vw, 225px" /></p>
<p>これが毛布などを入れれば寝袋のように暖かく、理にかなっているのです。</p>
<p>また寝る姿勢も、<strong>お釈迦様が涅槃に入る（亡くなる）際に右肩を下にしていた</strong>ということから、それに倣って同じように横向きで寝ることになっています。</p>
<p>しかし枕がないので、腕を頭の下にいれないとおばたのお兄さんのような首の角度で寝ることになるわけですが、寒すぎて布団から腕を出せません。</p>
<p><strong>結局「まーきのっ」の状態</strong>で寝る事になり、私はまともに睡眠を取れぬまま朝を迎えることになったのです。</p>
<p>※実は坐蒲(坐禅用のクッション)を枕にしてよかったことを後から知る事になる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>3日目の朝</h2>
<p>必死になっているうちに、あっという間に3日目の朝を迎えました。</p>
<p>この日はいよいよ永平寺の玄関である山門の前で入門の許しを乞うことになります。</p>
<p>やけに冷えると思った夜が明けたその日の朝、永平寺はその年初めての積雪となったのでした。</p>
<p>私を含めた8人の上山者はこの日、雪景色に草鞋の跡を残しながら、山門へと向かうのです。</p>
<p><a href="https://zenkatsu.site/archives/1004">vol.4</a>へ続く</p>
<div class="sc_getpost"><a class="clearfix" href="https://zenkatsu.site/archives/1004" ><div class="sc_getpost_thumb post-box-thumbnail__wrap"><img src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_1106_Fotor-min-150x150.jpg" width="150" height="150" alt="永平寺の門を叩いた日 vol.3"></div><div class="title">永平寺の門を叩いた日 vol.4</div><div class="date">2019.3.8</div><div class="substr">前回、永平寺の安下処あんげしょである地蔵院に到着した私。 僧侶にとって大切な絡子らくすを途中で忘れてくるなど、出だしは最悪でした。 さらに永平寺の初雪は厳しい寒さとなって私を追い込みます。 今回は地蔵院を出発し、ついに永平寺の山門の前に立ちます。 3月8日、朝 地蔵院にきて三日目を迎えたこの日、私を...</div></a></div>
<p>【動画版】<br />
<iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/xVQ2QAcDwMY" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>永平寺の門を叩いた日 vol.2</title>
		<link>https://zenkatsu.site/archives/977</link>
					<comments>https://zenkatsu.site/archives/977#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[西田稔光]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 01 Mar 2019 04:11:17 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[修行]]></category>
		<category><![CDATA[曹洞宗]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺の門を叩いた日]]></category>
		<category><![CDATA[連載]]></category>
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					<description><![CDATA[私が永平寺の山門の前に経ったのは、今から5年前の3月。 前回、私は家族に別れを告げ、上山の服装で電車に乗り、福井駅へたどり着きました。 今回は福井駅から永平寺への道中のエピソードです。 福井駅での出来事 「今年は太平洋側で雪が降ったから、き…]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>私が永平寺の山門の前に経ったのは、今から5年前の3月。</p>
<p>前回、私は家族に別れを告げ、上山の服装で電車に乗り、福井駅へたどり着きました。</p>
<div class="sc_getpost"><a class="clearfix" href="https://zenkatsu.site/archives/968" ><div class="sc_getpost_thumb post-box-thumbnail__wrap"><img src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/02/DSC_0125_Fotor-min-150x150.jpg" width="150" height="150" alt="永平寺の門を叩いた日 vol.2"></div><div class="title">永平寺の門を叩いた日 vol.1</div><div class="date">2019.2.27</div><div class="substr">先日福井新聞ONLINEにこんな記事が。 修行道場には春と秋に上山の季節があります。 禅活のメンバーも３人が年は違えど同じように永平寺の山門をくぐりました。 修行の覚悟、永平寺新参僧に問う 「上山」始まる、先輩の僧が問答 | 催し・文化 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE https://...</div></a></div>
<p>今回は福井駅から永平寺への道中のエピソードです。</p>
<h2>福井駅での出来事</h2>
<p><strong>「今年は太平洋側で雪が降ったから、きっと永平寺は雪が少ないよ！よかったね！」</strong></p>
<p>誰から聞いたのかは覚えていませんが、その人に見せて差し上げたい。</p>
<p><span class="sc_marker blue"><strong><span style="font-size: 18pt;">目の前でしんしんと降る雪を。</span></strong></span></p>
<p>私の地元、栃木県足利市では雪はほとんど降りません。</p>
<p>雪の予報でも結局みぞれで終わり、なんてことの方が多いくらいです。</p>
<p>それゆえに雪に対しての免疫がない私には、目の前で降っている雪が吹雪に見えました。</p>
<p>福井駅から永平寺まではタクシーに乗ることにしていたのと、現実に目を背けたいという思いから、まずは一旦お手洗いへ。</p>
<p>荷物も服装も慣れないものなので、お手洗いも容易ではありません。</p>
<p>男子トイレの小便器は座らずに済むので助かりましたが、寒さで鼻水が出るので、個室のトイレットペーパーで鼻をかみました。</p>
<p>そしてそれをそのまま便器に流そうとするのですが、荷物があるので横着をして足でレバーを踏みました。</p>
<p>するとその直後、私の一部始終を見ていた一般人の男性から</p>
<p><span class="sc_marker red"><strong><span style="font-size: 18pt;">「あなた今足でレバー踏みましたよね？お坊さんでしょ？それでいいんですか？」</span></strong></span></p>
<p>という言葉をかけられました。</p>
<p>突然の叱責に驚き何も言えずにいる私をよそに、男性はその場を立ち去りました。</p>
<h2>僧侶として見られるということ</h2>
<p>これまで、お寺に生まれ高校生で<ruby>得度<rt>とくど</rt></ruby>(出家の式)をしながらも、日常的な手伝いなどをしてこなかった私には「自分は僧侶だ」という自覚がありませんでした。</p>
<p>それどころか、ようやく一人で法衣を着られるようになったくらいの駆け出しにも満たない状態でした。</p>
<p>しかしこの男性の言葉によって、<strong>たとえ中身が未熟であろうと、自分は今、一人の僧侶として見られるんだということ</strong>に気がつきました。</p>
<p>この時初めて、<span class="sc_marker y"><strong>自分がこれから僧侶として生きていくという現実が、とうとうリアリティをもって目の前に立ちはだかった</strong></span>のです。</p>
<p>それは同時に、これまで目を背けてきた自分の短所が、自分自身の問題として改めて突きつけられた瞬間でもありました。</p>
<p>今まで両親からどれだけ言われても気にしていなかった自分の横着さや詰めの甘さが、僧侶として生きていく自分の課題になっていく。</p>
<p>そんな未熟もいいところの自分が、知り合いもおらず携帯もパソコンも持てない環境で、2年になるか3年になるかわからない修行生活に入る。</p>
<p><span class="sc_marker blue"><strong>凍えるような寒さも気にならなくなるほどの不安が、私の心を満たしていきました。</strong></span></p>
<h2>タクシーに運ばれて</h2>
<p>福井駅から永平寺まではタクシーで20~30分。</p>
<p>運転手さんも事情を察したのか、特に話しかけてこずにそっとしておいてくれました。</p>
<p>ここまできたら、人間何をしていいかわからなくなるものです。</p>
<p>スマホの充電もほとんどなくなり、あとはおとなしくそこに着くのを待つのみでした。</p>
<p><strong>一ヶ月前にはサークルの仲間と卒業旅行でグアムに行っていた自分が、雪の中永平寺に向かっている。</strong></p>
<p>笑ってしまうようなギャップが、不安でいっぱいの私の心に追い打ちをかけました。</p>
<p>その時、突然スマホに着信が。</p>
<p><strong>大学時代の親友</strong>からでした。</p>
<p><span style="font-size: 14pt;" class="sc_marker red"><strong>「おー間に合った！ちょうど今、面接受けた企業の内定もらったんだよ！おれも頑張るから、お前も頑張ってこいよ！帰ってきたら飯おごってやるからさ！」</strong></span></p>
<p>大学の4年間、卑屈だった私を焚付け、いつも励ましてくれていた親友の言葉は、何よりも心強いものでした。</p>
<p>電話を切ると、寒さと不安で感覚を失った身体に、体温が戻ったような気がしました。</p>
<p>そしてこの時の彼の言葉は、その後2年間の私の修行生活を支える大きな柱となるのです。</p>
<h2>門前町に到着</h2>
<p>永平寺の前にはおみやげ屋さんや旅館が連なる門前街があります。</p>
<p>修行に行く僧侶はここで前泊する場合もありますし、身支度だけ整えさせてもらう場合もあります。</p>
<p>私は旅館「東喜家」さんで学生時代から仲が良く、同じ日に上山をする大学時代からの友人である淳道くんと合流することになっていました。</p>
<p>先に到着していた彼はすでに支度が整っており、少し言葉を交わすと東喜家を出ていきました。</p>
<p>ここで少しご説明すると、修行道場には<ruby><strong>安下処</strong><rt>あんげしょ</rt></ruby>という場所があり、そこに1~2泊して作法や持ち物の確認をします。</p>
<p>永平寺の場合はすぐ近くにある地蔵院という小さなお寺が安下処になっているので、この日はこの地蔵院に向かうことになっているのです。</p>
<p>16時までに地蔵院に着く決まりで、この時すでに15時、東喜家さんの名物おばちゃんも少し慌てながら、励ましてくれます。</p>
<p>そしてここで携帯電話、iPod、など、修行道場に持ち込めないものを実家に送り、いよいよ身支度が整いました。</p>
<p>東喜家さんを背に、私はいよいよ地蔵院に向かって足を踏み出したのです。</p>
<p><strong>ある重大なミスを犯していることに気づかずに…。</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong><span style="font-size: 14pt;"><a href="https://zenkatsu.site/archives/987">vol.3</a></span></strong>へつづく</p>
<div class="sc_getpost"><a class="clearfix" href="https://zenkatsu.site/archives/987" ><div class="sc_getpost_thumb post-box-thumbnail__wrap"><img src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/IMG_2466-1_Fotor-min-150x150.jpg" width="150" height="150" alt="永平寺の門を叩いた日 vol.2"></div><div class="title">永平寺の門を叩いた日 vol.3</div><div class="date">2019.3.5</div><div class="substr">前回私は雪の中、ついに永平寺の門前へとたどり着きました。 今回は上山の前に2泊する永平寺の安下処、地蔵院でのお話です。 最悪のスタート 旅館「東喜家」のおばちゃんに送り出され、地蔵院へと足を踏み出した私。 そのすぐ近くには、曹洞宗の大本山、永平寺がそびえ立ちます。 そびえるだなんて大げさな、と思われ...</div></a></div>
<p>【動画版】<br />
<iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/xVQ2QAcDwMY" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
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			</item>
		<item>
		<title>永平寺の門を叩いた日 vol.1</title>
		<link>https://zenkatsu.site/archives/968</link>
					<comments>https://zenkatsu.site/archives/968#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[西田稔光]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 27 Feb 2019 02:13:17 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[コラム]]></category>
		<category><![CDATA[修行]]></category>
		<category><![CDATA[曹洞宗]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺]]></category>
		<category><![CDATA[永平寺の門を叩いた日]]></category>
		<category><![CDATA[連載]]></category>
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					<description><![CDATA[先日福井新聞ONLINEにこんな記事が。 修行道場には春と秋に上山の季節があります。 禅活のメンバーも３人が年は違えど同じように永平寺の山門をくぐりました。 修行の覚悟、永平寺新参僧に問う 「上山」始まる、先輩の僧が問答 &#124; 催し・文化 &#124;…]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>先日福井新聞ONLINEにこんな記事が。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p lang="ja" dir="ltr">修行道場には春と秋に上山の季節があります。<br />
禅活のメンバーも３人が年は違えど同じように永平寺の山門をくぐりました。</p>
<p>修行の覚悟、永平寺新参僧に問う 「上山」始まる、先輩の僧が問答 | 催し・文化 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE <a href="https://t.co/yH3eDgbixq">https://t.co/yH3eDgbixq</a></p>
<p>— 禅活-zenkatsu- (@zenkatsu_zen) <a href="https://twitter.com/zenkatsu_zen/status/1097826732734697472?ref_src=twsrc%5Etfw">February 19, 2019</a></p></blockquote>
<p><script async="" src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p><strong>2014年3月7日</strong>、私も彼らと同じように<span class="sc_marker red"><strong>曹洞宗の大本山永平寺</strong></span>へと<ruby>上山<rt>じょうざん</rt><ruby>しました。</ruby></ruby></p>
<p>そして二年間の永平寺での生活を終え、<span class="sc_marker red"><strong>曹洞宗総合研究センター</strong></span>に修行の場所を移しました。</p>
<p>ここでは、私の永平寺上山の記憶をお話しします。</p>
<h2>まさかの雪</h2>
<p>駒澤大学を卒業した私は、修行へ行くことになりました。</p>
<p>どこに修行に行くか考えましたが、<span class="sc_marker y">過去に父である師匠が指導者として赴任していた</span>こと、<span class="sc_marker y">環境や建物の厳かさ</span>、そしてなにより、日本に曹洞宗を伝えた<span class="sc_marker y">道元禅師が開かれたお寺であること</span>から<strong>、</strong>私は永平寺に行くことにしました。</p>
<p>ところで、皆様は覚えているでしょうか？</p>
<p>2014年という年は<strong><a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%88%9026%E5%B9%B4%E8%B1%AA%E9%9B%AA">平成26年豪雪</a></strong>と呼ばれる、関東でも大雪が降った年でした。</p>
<p>東京はもちろん、普段ほとんど雪の積もらない私の地元、栃木県足利市でも積もりました。</p>
<p>ただし、知り合いから「<span class="sc_marker blue">太平洋側で大雪が降った年は日本海側では雪が降らない</span><strong>」</strong>という話を聞き、永平寺がある福井県も今年は暖かいのではないかと、少し安心していました。</p>
<p>実際に、上山一ヶ月前に事前研修で訪れた永平寺は、冬でありながら暖かな陽が差し、雪も全くありませんでした。</p>
<p>ところが<span class="sc_marker red">上山前日、事態が変わります</span>。</p>
<p>当日は師匠に車で福井まで送ってもらう予定でしたが、その日の福井の天気予報はまさかの雪。</p>
<p>万が一通行止めになったりしたら時間に間に合わないということも有り得る。</p>
<p>さらに門前街の旅館もその日は部屋がとれませんでした。</p>
<p>そこで出した結論は、</p>
<p><span class="sc_marker red"><span style="font-size: 18pt;">当日、電車で行く。</span></span></p>
<p>それのどこが大変なの？思われるかもしれませんが、この時大変なのは服装です。</p>
<p>曹洞宗の修行僧には、<span class="sc_marker y">上山の際に定められた服装</span>があります。</p>
<p>それがこちら。</p>
<p><img loading="lazy" src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/02/IMG_0095-min-200x300.jpg" alt="" width="200" height="300" class="alignnone size-medium wp-image-969" srcset="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/02/IMG_0095-min-200x300.jpg 200w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/02/IMG_0095-min-768x1152.jpg 768w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/02/IMG_0095-min-683x1024.jpg 683w, https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/02/IMG_0095-min.jpg 1365w" sizes="(max-width: 200px) 100vw, 200px" /></p>
<p><span class="sc_marker red"><strong><ruby>袖<rt>そで</rt></ruby>と<ruby>裾<rt>すそ</rt></ruby>をたくし上げた着物に<ruby>草鞋<rt>わらじ</rt></ruby>と<ruby>網代笠<rt>あじろがさ</rt></ruby>。</strong></span><br />
生活用品やお袈裟を入れた行李を肩から下げた、昔から続く僧侶の旅装です。</p>
<p>この写真は永平寺を下りた時の写真なので表情に余裕がありますが、<strong>上山の時はどんな顔をしていたのやら</strong>。</p>
<p>私はこの服装で電車に乗り、地元足利市から福井県へと向かうことになったわけです。</p>
<h2>出発の朝</h2>
<p>その朝は、前日なかなか寝付けなかったこともあってか、目を開けても夢うつつで修行に行くのが現実とは思えませんでした。</p>
<p>そして、母が用意してくれた朝食はいつになく豪華でした。</p>
<p>しかしなぜか、大好きな唐揚げすら喉を通りません。</p>
<p>「なんだかんだ緊張してるんだね」<br />
と家族に笑われつつも、全く実感は湧きません。</p>
<p>身支度を整え、涙を浮かべる母に別れを告げて、師匠の車で駅に向かいます。</p>
<p>師匠は多くを語りませんでしたが、<br />
<span class="sc_marker red"><strong>「辛い時はみんな辛いんだから、そんな時こそ思いやりをもって頑張れ。」<br />
</strong></span>という一言をくれました。</p>
<h2>修行僧として見る景色</h2>
<p>地元である足利市から福井へ向かうには、<br />
在来線を含め4回の乗り換えがあります。</p>
<p>学生の頃よく乗っていた<span class="sc_marker y">山手線のドアのガラスには、修行僧の服装をした自分</span>が映っていました。</p>
<p>つい先日までスニーカーで乗っていた電車で、草鞋の紐を縛りなおす私。</p>
<p>周りの乗客からは<span class="sc_marker blue">「見ないようにしている空気」</span>が伝わってきます。</p>
<p>慣れない服に慣れない荷物を背負って、<br />
慣れない履物を履いた、これから修行僧となる自分がそこにいました。</p>
<p>見慣れたはずの景色の中に溶け込めずにいる自分がいることに気づいた時、<br />
<span style="font-size: 14pt;" class="sc_marker red">「ああ、本当に修行に行くんだな」</span><strong><br />
</strong>という思いがついに湧き上がってきたのです。</p>
<p>東京駅に着くと、東海道新幹線で米原へ向かい、特急に乗り換えます。</p>
<p>私は昼ごはんを、と思いますが食欲がなく、売店で小さなサンドウィッチと小さなコーラを買いました。</p>
<p>新幹線に明らかに馴染まない格好で乗り込み、座席につきます。</p>
<p>その道中、私は<span class="sc_marker y">今度いつ触れるかもわからない携帯電話で大切な人たちに連絡をとりました。</span></p>
<p><span class="sc_marker red">次はいつ聴けるかもわからない音楽を、袖でイヤフォンを隠しながら聴きました。</span></p>
<p>売店で買ったサンドウィッチはおろか、<br />
コーラすら喉を通らなくなっていました。</p>
<p>米原に着き、特急「しらさぎ」に乗り換えます。</p>
<p>あと一時間で福井。</p>
<p>私を米原から福井へと運ぶしらさぎが途中で長いトンネルと越えると、その年降らないはずたった福井の雪がしんしんと降っているのでした。</p>
<p><a href="https://zenkatsu.site/archives/977">vol.2</a>へ続く</p>
<div class="sc_getpost"><a class="clearfix" href="https://zenkatsu.site/archives/977" ><div class="sc_getpost_thumb post-box-thumbnail__wrap"><img src="https://zenkatsu.site/wp-content/uploads/2019/03/DSC_0113_Fotor-min-150x150.jpg" width="150" height="150" alt="永平寺の門を叩いた日 vol.1"></div><div class="title">永平寺の門を叩いた日 vol.2</div><div class="date">2019.3.1</div><div class="substr">私が永平寺の山門の前に経ったのは、今から5年前の3月。 前回、私は家族に別れを告げ、上山の服装で電車に乗り、福井駅へたどり着きました。 今回は福井駅から永平寺への道中のエピソードです。 福井駅での出来事 「今年は太平洋側で雪が降ったから、きっと永平寺は雪が少ないよ！よかったね！」 誰から聞いたのかは...</div></a></div>
<p>&nbsp;</p>
<p>【動画版】</p>
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