【エンドゲームネタバレあり】アイアンマンの生き方

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みなさん、観ましたか?

 

なにって「アベンジャーズ/エンドゲーム」ですよ!

公開が楽しみでありながら、終わって欲しくないというこの感覚は久しぶりでした。

興行収入成績ではすでに「タイタニック」を上回り、世界記録をもつ「アバター」にもせまる勢いです。

※ちなみに、世界各国で興行1位を記録する中、日本だけが2位。

1位は「名探偵コナン」だったそうな。さすが20年以上の歴史を持つジャパニーズコミック。恐るべし…。

Contents

アベンジャーズとは?

まずは初めての方に簡単に「アベンジャーズ」シリーズについてご説明します。

(そこまで知りたくない方は次の見出しまで飛ばしてください↓)

「アベンジャーズ」は、アメリカの漫画誌マーベル・コミックの作品を実写化したMarvel Cinematic Universe(マーベル・シネマティック・ユニバース〈通称MCU〉)というシリーズのうちの一つです。

※現在は2008年に上映された「アイアンマン」から現在の「アベンジャーズ/エンドゲーム」までの20作品が制作され、今後も「スパイダーマン」などの新作が上映される予定。

MCUでは「アイアンマン」や「キャプテン・アメリカ」。「マイティ・ソー」など、様々な作品が制作されましたが、「アベンジャーズ」はその主人公たちを集めて組織された地球を守るヒーローのチームなのです。

これは全ての一つの世界を舞台に物語を描いているクロスオーバー作品といいます。

実はアメリカのコミックは漫画家とは別で、雑誌全体の進行を考える編集者がいるそうで、これによってクロスオーバー作品という無茶ができるわけです。

日本のジャンプコミックスで言えば、ナルトもルフィも悟空も、同じ世界に存在していて、それぞれの物語がありながら時々一緒に戦ったりする、といった感じです。

要するにワクワクするに決まってるやつです!!

書いていながら一体誰がこれを読むのだろう?と思い始めましたが、続けます。

アイアンマンについて

今回取り上げるのは、アベンジャーズの主要メンバーの1人、アイアンマン。

MCUの記念すべき第1作目である「アイアンマン」の主人公、トニー・スタークはアメリカの軍事産業のトップを走る「スターク・インダストリーズ」の社長であり、天才発明家、そしてプレイボーイです。

父も同じく武器開発国に貢献した有名人でしたが、トニーが幼い頃に他界してしまいます。

トニーは、「優れた武器が戦争を終わらせる」という父の哲学を信じて次々に新たな武器を開発していました。

しかしある日、新兵器のお披露目に訪れた国でテロリストの襲撃を受け、捕虜となります。

そして彼は、テロリストたちがスターク社の武器を使って人を襲っているのを目にしました。

捕虜となったトニーは、テロリストからそこで新兵器を作るように命じられます。

しかしトニーは、同じく捕虜となっていたインセン博士の協力を得て自分が脱出するためのパワード・スーツを作り、見事帰還するのでした。

その後、トニーは世界中に輸出された、自らが作った兵器を、パワードスーツで破壊してまわり、本当の平和の実現のため、「アイアンマン」として活動するのでした。

「エンドゲーム」の最後

現在公開されている「エンドゲーム」で、トニーは宿敵サノスを倒すために自らの命を懸け、静かに最期を迎えます。

前作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」ではサノスの野望を止めることができず、多くを失ったトニー。

エンドゲームの序盤ではアイアンマンとしての活動をやめ、愛する妻と子を得て、静かな暮らしを送っていました。

そんなトニーが、なぜ最期に死ななければならなかったのか。

物語のエンディングの、トニーのお葬式のシーンを観ながら「なんとかして生き返ってくれ!」と願ったのは私だけではないはず。

しかし、エンドロールが終わっても、それは叶いませんでした。

今夏公開の「スパイダーマン/ファーフロム・ホーム」の予告編で、アイアンマンがいなくなったあとの様子が描かれています。

トニーはやはり還ってこないんですね。

エンドゲーム後半の怒涛の畳み掛けの興奮した分、どこか切ない気持ちになってしまいました。

一作目にあった伏線

エンドゲームを観た数日後、私は「アイアンマン」(2008年)をもう一度観てみることにしました。

それはエンドゲームの最後の最後に「アイアンマン」でトニーが最初のパワードスーツを作っている音が流れたのもきっかけの一つです。

すると序盤に、トニーの死の意味がわかった気がする場面がありました。

それは、テロリストのアジトから脱出するとき、一緒にパワードスーツを作ったインセン博士が囮となって銃撃を受けて亡くなるシーン。

実は彼はすでに家族を失って帰るところもなく、初めからトニーの脱出のために命を捨てる覚悟でいたのです。

そんな彼の最後の言葉は

Don't waste your life.

(命を無駄にするなよ)

でした。

インセン博士の言葉はその後のトニーの人生を大きく変えました。

インセン博士は故郷をテロリストに襲われ家族も失い、帰るところがないと打ち明けますが、後に彼の故郷グルミラは、トニーが作った武器を使って襲われていたことがわかります。

自分の故郷を壊滅させた武器を作った男、トニー・スタークの手助けをし、さらには囮になって死を遂げるインセン博士の「命を無駄にするなよ」という一言は、たくさんの犠牲や過ちを背負っても尚、「より良い未来のために生きていけ」というメッセージにも聞こえます。

この言葉がトニーにアイアンマンというヒーローの生き方を示したのではないでしょうか。

I am Iron Man.

「エンドゲーム」のクライマックス、宿敵サノスとの最終決戦でアイアンマンはこの戦いに勝つ唯一の手段に辿りつきました。

それは、命と引き換えに「インフィニティ・ストーン」を使うこと

インセン博士に「無駄にするなよ」と言われたその命を懸けた決断の意味はとてつもなく大きなものです。

そしてトニーは最後に「I ...am Iron Man」と一言残し、ストーンの力を使ってサノスを倒したのでした。

実は、アベンジャーズのヒーローには、自らの死に場所を探している人物が多くいます。

過去の過ちや犠牲など、自分の命の元に潰えていった命へ償いをするために、自分も犠牲になるべきでは、と考えているからです。

それはキャプテン・アメリカブラック・ウィドウホークアイなどは特に顕著です。

トニーもそうだったのだと思います。

武器を作っていた頃、それからアイアンマンになってからも常に誰かの犠牲の上に生きてきた自分を責めていたのでしょう。

しかし、エンドゲームで彼は家庭を築き、タイムトラベルによって「インフィニティ・ウォー」で失われた命を取り戻すことにも成功しました。

幸せや守るべきものを見つけることができて初めて、武器を作っていた自らの贖罪や自責の念ではなく、アイアンマンとして生き抜くことができた

それがトニー・スタークの最期だったのかもしれません。

罪や責任を自己犠牲によって償うのではなく、生き抜くことで未来を築くような人間の在り方を観たような気がしました。

ここまで22作の間で描かれてきたヒーローたちの苦悩や葛藤、それらを集約して一つの答えを出したのが、この「エンドゲーム」だったのではないか、私はそんな気がしました。

 

 

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