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これまでの記事からもお分かりの通り、日頃から本やら音楽や映画やら、仏教に関係のない趣味も多い禅活-zenkatsu-のメンバー。

しかしそんな趣味の中で、思いがけない人生のヒントを見つけたり、仏教の理解の助けになることがしょっちゅうあります。

そこで不定期更新にはなりますが、自分がいいなと思った映画や音楽や本、時にはお店や食べ物まで、僧侶の視点から超個人的なレビューを書いてみたいと思います。

題して【僧侶的よろずレビュー】、よろしくお願いします!

絵本作家・ヨシタケシンスケさん

第一回でご紹介するのは「思わずかんがえちゃう」という本です。

これは最近ブレイクしている絵本作家のヨシタケシンスケさんという方の初のエッセイです。

私は人の紹介でこの方の絵本「みえるとかみえないとか」という作品を知りました。

宇宙に行ってみると、目が3つあるのが「普通」の星や、腕がたくさんあるのが「普通」の星など、その星の様々な「普通」があります。

しかし、人間である主人公はどの星に行っても「普通」にはなれず、かわいそうと思われたり、避けられたりしてしまいます。

そうやって「普通」を考えてみると、実は見えるとか見えないとか、聞こえるとか聞こえないとか、そんなことで差別やいじめが生まれることの馬鹿馬鹿しさが描かれています。

皮肉っぽいようで嫌味はなく、柔らかい画風で子供から大人まで読める絵本に、とても感銘を受けました。

「みえるとかみえないとか」(アリス館)※商品ページに飛びます。

その他にも、亡くなったおじいちゃんの日記から孫がおじいちゃんのその後を想像する「このあとどうしちゃおう」などの死や障害などの重いテーマを、ユーモアを交えながら、読者に考えさせる作品が数多くあります。

思わず考えちゃう

そして今回ご紹介するのはそんなヨシタケシンスケさんの初のエッセイ本【思わず考えちゃう】。

大人も子どももそれ以外も。
「考えすぎちゃう」すべての人へーー
絵本作家ヨシタケシンスケの、
読むとクスッとしてホッとして
ちょっとイラッとする」スケッチ解説エッセイ!

(【思わず考えちゃう】帯紹介文より)

このエッセイは、ヨシタケさんが常に持ち歩いているネタ帳が元になっています。

ネタ張として持ち歩く小さなメモ帳はすでに70冊を越え、ヨシタケさんは何か気になることがあるたびにスケッチを描き残してきました。

その絵というのがとてもシュールで、ご本人もなぜ描いたか覚えていないようなものもあるそうです。

ただしそのスケッチがあるということは、それは何かしら心が揺れた証拠。

この時何を思っていたんだっけ?

そんな風に絵を振り返りながら、ヨシタケさんが気になることや考えてしまうことが、書かれています。

街を歩いていて、育児をしていて、私たちが素通りしてしまうようなことを、繊細な感性と豊かな想像力で膨らませて繰り広げられるお話は、僧侶も見習うべきところが大いにあります。

いや、もしかすると、それは誰もが昔は持っていた感覚なのではないでしょうか。

道を歩いていたら見つけた虫が気になって追いかけてしまうような、「小さな感動を見つける能力」

これがヨシタケさんの作品の魅力の正体であり、何か大事なものを思い出させてくれるような感覚に、私は惹かれたのかもしれません。

気軽に読めて、少し笑えて、優しい気持ちになる一冊。オススメです。

 

「思わず考えちゃう」(新潮社)※商品ページに飛びます

☆こんな方にオススメ☆

・字をたくさん読むのは苦手な方

・一息つきたい方

・育児中の方

 

 

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