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これは私、深澤亮道が福井から岩手までの700Kmを無一文で歩いて帰った物語である。

前回までのあらすじ

12日目
新潟県燕市の「大河津分水さくら公園」で野宿をした深澤亮道。

前回は、燕市から三条市、加茂市の道中をお送りしました。

※前回の記事は以下から読むことができます。↓

バックナンバーは以下から読むことができます↓

【永平寺から無一文で歩いて帰るもん。】

今回は、12日目の目的地「東龍寺」での出来事をお送りします。

目的地の東龍寺

12日目 12:00〜

本日の目的地は南蒲原郡田上町みなみかんばらぐんたがみまちにある名刹「安國山あんこくざん 東龍寺とうりゅうじです。

JR信越本線「田上駅」から車で5分ほど、護摩堂山ごまどうやまの麓、湯田上温泉の中に「東龍寺」はあります。

名刹と言われる通り、その歴史は古く、なんと平安時代初期の814年(もしくは828年)に開創されたそうです。

その歴史、1200年

元は真言宗のお寺だったそうですが、室町時代の1448年に曹洞宗に改宗されました。
その後衰頽したお寺を興し御開山となったのが、吉祥寺四世般山祖吉大和尚であり、永禄7年(1564年)に遷化されたと伝えられております。

現在、日本全国に曹洞宗のお寺は1万4千ヶ寺あると言われており、伝統宗派の中でもトップクラスの寺院数を誇ります。

しかし、私の実家のお寺もそうですが、その多くは江戸時代に建てられたお寺です。

それに比べると、東龍寺がいかに古くから人々の信仰を集め、安らぎの場としてこの土地にあり続けたかがよくわかります。

また、ここ東龍寺には照光殿しょうこうでん」と呼ばれる、1階は大講堂、2階は坐禅堂になっている立派な建物があります。

ここでは年に一度の「眼蔵会げんぞうえ」と呼ばれる集中勉強会や、各種坐禅会、様々な習い事などが開催されています。

ホームページのリンクを貼っておきますので、ご興味がある方は是非ご覧ください!↓

「曹洞宗 東龍寺」

ご住職とのご縁

今回東龍寺に一泊させていただくことになった理由は、こちらのご住職である渡邊宣昭わたなべせんしょう老師は永平寺での修行中にとてもお世話になった方だったからです。

私は永平寺で修行を始めて4年目の時に参禅係さんぜんけいと呼ばれる部署に配属されました。

そこは、参拝者の坐禅指導を行ったり、また月に1度行われる3泊4日の参禅研修のお世話などをする部署です。

以前の記事でも述べましたが、永平寺は色々な部署に分かれており、それぞれ5〜10人ほどで、日々のお勤めを行いながら修行に励んでいます。

そしてそれぞれの部署には必ず、役寮さんと言われる人・・・担任の先生のような立場の僧侶がいます。(例えが雑かな?笑)

渡邊老師はこの参禅係の役寮を勤めており、そこで深く関わることになりました。

渡邊老師を一言で表すとしたら「仏のような人」です。

ありきたりな表現で大変恐縮なのですが、私の中ではその言葉がぴたりと当てはまる方だと思っております。

皆さんは「仏のような人」と言われてどのような方を想像しますか?

鬼のような形相をして常に怒っている人や、はたまたピエロのようにひょうきんな人ではなく、柔和な笑顔で微笑んでいる姿を想像するのではないでしょうか?

当時私が、参禅係の公務で慌ただしい日々を送っていた時でも、いつも柔らかな笑みをたたえた渡邊老師と話すだけでで張り詰めた心の糸が緩んだのを覚えています。

「仏のような人」とは、ただニコニコしているだけではなく、関わる人の表情だけでなく心をも柔和にしてくれる人をいうのでしょう。

渡邊老師は私にとって「仏のような人」であり、いつか私も老師のように、関わる人の表情も心も柔らかくできる人になれたらいいなと思うのでした。

永平寺仏殿上にて、渡邊老師と

東龍寺に到着

さてさて、話を前回の続きに戻しましょう。

12日目 14:00〜
リポビタンDを飲んですっかりケイン・コスギになりきった私はファイト一発!(前回記事参照)、14時頃には東龍寺に到着しました。

今日は、早めの到着になりました。

と、いうのも理由があります。

実は、この日たまたま東龍寺を会場に、教区護持会の2年に1度の坐禅会が催されていたのです

坐禅会というと、基本的にそのお寺の主催になり、小規模で開催されることが多いですが、この日は地域のお坊さん、そしてそのお寺のお檀家さん含めての合同坐禅会が企画されていました。

そのため渡邊老師から、少し早めに到着して、もしよかったら坐禅会に参加しないか?と提案していただき、足早に歩き早めの到着となりました。

久々の渡邊老師との再会に、私の張り詰めていた心が和らぎます。

荷物を下ろし、坐禅会の準備をしようとしていたところ、渡邊老師から

坐禅会までもう少し時間があるから、そこの温泉に入ってこよう。

と、歩いて30秒のところにある(なんて羨ましい!)湯田上温泉ホテル小柳で、その汗を流しました。

身も心もすっかり癒されましたが、いつまでものんびりしているわけにはいきません。

会場である東龍寺には続々と坐禅会参加者が集まり始め、15時半頃坐禅会は開始されました。

「いや、こんな立派な坐禅堂見たことない!」

これまで色々なお寺を見てきた私ですが、東龍寺の坐禅堂はまさに驚愕の域です!

この感動、中々伝わらないと思いますが、そもそも永平寺のような修行道場ではないお寺に坐禅堂があることすら驚きなのです。

日本全国のお寺を探しても坐禅堂があるお寺というのはかなり少数です。

これは東龍寺が地域やお檀家さんに愛され、さらに渡邊老師をはじめ、このお寺を護ってきた歴代の住職さんやご家族たちの徳が形となって現れている証拠なのでしょう。

私も、本当にたまたま通りかかった放浪者のようなものですが、及ばずながら坐禅会に参加させていただきました。

そして、なんと坐禅会の参加だけではなく、そのあとホテル小柳で行われた後席(あとせき)にも呼ばれ、とても美味しい料理をご馳走になったのでした。

狙ってこの日に合わせた訳ではないですよ?

本当にたまたまなんです。笑

心も体も癒され満たされサンリオキャラクター「ぐでたま」のようにふにゃふにゃになって、この日は眠りにつくのでした。

ぐでたま 出典 twitter.com

東龍寺を後にして

13日目 6:30〜

渡邊老師の朝のお勤めの時間に合わせて起床しました。

昨晩、多くの方がお寺に来られて、大きな催しがされていたとしても、東龍寺にとっては変わらない朝なのでしょう。

住職は朝のお勤めをし、そしてご家族の方は掃除などをされています。

当たり前のことかもしれませんが、こうした日々の積み重ねが、この田上町の名刹「東龍寺」を作り上げているのだと、切に感じさせてもらいました。

朝の身支度を整え、最後に渡邊老師と記念撮影をしました。

この時、近くに住む大学時代の先輩が駆けつけてくれました。(写真左)

渡邊老師、またご家族の皆さん、その節は本当にお世話になりました!

次の目的地である阿賀野市「徳昌寺」を目指し、8時頃に東龍寺を出発しました。

続く

次回予告

まさか旅の途中に合同の坐禅会に参加するとは思いませんでしたが、これも何かのご縁なのでしょう。

こうした地域のお寺合同の企画やお寺での催しを見ることができたことは、大きな糧となりました。

さて、次回は30km先の阿賀野市「徳昌寺」までの道のりをお送りいたします。

「vol.22 名刹!東龍寺」をお読みいただきありがとうございました(^ ^)

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