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私西田が、坐禅について考えたことを徒然なるままに書いているこちらの【坐禅コラム】も10回を超えてまいりました。
前回は、「脚を組むこと」に意識が行きがちで見落とされやすい「身体を三点で支える」ということについて、身体・精神の両面から考えてみました。
その他の過去分はこちらからご覧いただけます。
さて、今回は昨今の新型コロナウイルスの蔓延に伴う在宅勤務やリモートワークを含め、外出自粛の今だからこその内容です。
先日、星野源さんが外出自粛の暗さを振り払うかのように「うちで踊ろう」という動画を公開され、現在それに賛同した著名人がそこに自分の動画を重ねてコラボする「#うちで踊ろう」という、一つのムーブメントが起こっています。
私たち禅活は、普段イベントとこのブログを中心に活動していたのですが、イベントは全て中止、メンバー同士も顔を合わせることがなくなってしまい、実はかなりモチベーションが下がっていました。
しかし、この動画を見て思ったのです。
へこたれている場合ではなく、今こそ「#うちで坐ろう」なのではないか、と。
これまでも、家でもぜひ坐禅を!とオススメしてはいましたが、そんな時間が取れた方は多くないはず。
そこで、これから手段を整え次第、禅活によるオンラインの坐禅会を開催していきます!
それに先立ちまして、ここではお家で坐禅をする時にオススメの敷物をご紹介します!
Contents
二つの敷物
坐禅する時、特にフローリングなどの硬い場所では、お尻を乗せる坐蒲と、床に敷く坐褥が必要になります。
お家で代用できるものを考える前に、それぞれの特徴について簡単に触れてみましょう。
坐蒲
まず、坐禅の時にお尻の下に敷く丸いクッション、これを「坐蒲」といいます。
中には細かい綿のようなものが入っていて、その量で自分の好みの硬さの調節できる優れもの。
この坐蒲の利点は、そんな「柔らかすぎず硬すぎない」ところです。
とは言え、これが偶然お家のある方なんてほとんどいらっしゃらないでしょう。
そこでお家にあるもので代用しようと思うのですが
たとえば、普通のクッション、あるいはビーズクッションなどだとお尻が沈みすぎてしまいます。
かといって硬すぎると尾てい骨が痛くなってしまいます。
坐った時にお尻の形に合わせて少し凹んでくれるくらいの硬さが重要になります。
坐褥
実は、管理の大変さなどから坐禅会であまり使われていないのですが、坐禅をする時は坐蒲のさらに下に敷いて、床についた膝を守る「坐褥」が必要です。
修行道場などでは、通常の座布団より一回り大きなこの坐褥を使うことができますが、ご家庭にはまずないですよね。
私の実家ですら一枚しかありません。
ところがこれがないと、床についている膝や、特に腿に片足だけを乗せる半跏趺坐の場合は下にくる足のくるぶしや足の甲が痛くなってしまいます。
前回の記事で掲載した写真ではフローリングにカーペットを敷いていましたが、あれでも少し薄いくらいでした。
分厚くて柔らかすぎると安定しないので、ある程度しっかり支えてくれて、なおかつ痛くないものがベストです。
オススメの敷物
禅活が都内で開催している「リラックス坐禅」と「朝活坐禅体験」では、坐蒲の代わりに私の実家のお寺で使わなくなった座布団を半分に折って使っています。
座布団は折ったり重ねたりすれば高さ調節ができるうえ、下に敷けば少し小さいながら坐褥にもなる優れものなのですが、今の時代なかなかご家庭に座布団ってないですよね。
お持ちの方は座布団二枚でもう十分!今回の記事終了!となってしまうのですが、座布団普及率低めと想定して話を進めさせていただきます。
①枕+布団
私が普段住んでいる東京の家にある坐蒲以外のものでちょうどよかったのが、枕です。
低反発で真ん中が凹んでいない枕は硬さや大きさとしてもなかなか座りやすく、なかなか優秀なんです。
寝床がマットレスのように不安定でない布団であれば坐褥の代わりになるので、寝る前にも坐禅ができます。
ただし、頭を乗せる枕は足を乗せたり踏んではいけないという教育も受けてはいるので、やっていることは坐禅なのですがどこか後ろめたさもあります。
ご家族等含めて問題がないようであれば、掛け布団をどかした布団の上で座るのも大いにアリかと思います。
②バスタオル&ブランケット
続いてのオススメは、坐蒲代わりにバスタオル+坐褥代わりにブランケットです。
バスタオルは両膝がつく丁度良い高さまで畳んだり重ねたりしてして細かく調節でき、ブランケットを下に敷けばタオル生地よりも膝や足の甲を優しく守ってくれます。
生地の材質等も含めて一概にはいえないところですが、坐蒲と坐褥両方ともバスタオルで代用したりブランケットで代用することもできるかもしれません。
③ヨガマット
私がK's studioさんで初めて使って非常に使いやすかったのが、ヨガマットです。
ヨガマットは必要なだけ端を丸めて坐れば、そのまま坐蒲と坐褥の両方を兼ねた敷物になる優れもの。
臨済宗では、ちょうどヨガマットくらいの大きさの単布団という大きめの座布団を、自分に合った厚さに折って坐ることがあるそうなので、それに近いかもしれません。
ただし、ヨガマットはこれまた普及率が微妙なところですよね。
お持ちの方はこれで十分です。
高さが足りなければこに上にバスタオルやブランケットなどを置いて坐ると良いでしょう。
ちなみにK's studioさんで使っているヨガマットはAmazonで販売しているもので、私はかなり使いやすく感じたので、ご参考までに。(4/13現在売り切れてました…)
それぞれの形で #家で坐ろう
ここまで、ご家庭にありそうなもの、身近なもので坐禅に使えそうなものをいくつかご紹介してみました。
ただし、人が違えば坐り方の癖・骨格なども千差万別です。
今回ご紹介したものは、これをヒントに大体の見当をつけるつもりで参考にしていただければと思います。
環境や道具がないことで坐禅を断念してしまうのではなく、お一人お一人が無理なく・継続できる形で坐禅に親しんでいただければ幸いです。
オンラインでの坐禅会については、こちらのブログやSNS等で随時ご報告してまいりますので、その際はぜひご参加ください!