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プロレスをベースに、超人同士の熱い戦いを描いたバトルマンガの金字塔『キン肉マン』。

現在も連載が継続され、ファンからの熱狂的な支持を集めています。

今回取り上げるのは『キン肉マン』に登場するラーメンマンを主人公としたスピンオフ作品、闘将たたかえ拉麺男ラーメンマン

こちらも『キン肉マン』と同じように、主人公であるラーメンマンが悪の拳法家たちと、熱い!熱い!熱い!戦いを繰り広げるバトルマンガ

当時『キン肉マン』の人気が絶頂期にあったゆでたまご先生の、熱量と勢いこれでもか!と詰め込まれた作品です!

そして、今回は『闘将たたかえ拉麺男ラーメンマン』に登場する拳法家たちの中でも、ひときわ異彩を放つキャラクターである流星拳砲岩りゅうせいけんホーガンに焦点を当てて記事を書き進めていきます。

※当記事が「このマンガを読んでほしい!」シリーズの第3回にあたります。

流星拳砲岩とは?

流星拳砲岩りゅうせいけんホーガンは『闘将たたかえ拉麺男ラーメンマン』に登場する敵役のキャラクター。

散弾流星脚さんだんりゅうせいきゃくという恐るべき必殺技を駆使する拳法の使い手である。(描いてみた)

もともとは無辜むこの民に暴虐の限りを尽くす悪党であったが、後に改心し、ラーメンマンとともに戦う正義の超人拳法家となった

物語の中盤に描かれる「暗器五点星」との戦いでは、全身に大やけどを負いながらも円輪剣・面鬼の操るロボ剣神と死闘を繰り広げる。紙面にしておよそ100ページ、アニメでは丸1話に及ぶ激闘の末、相討ちに持ち込んだ。

砲岩は改心の動機を「ラーメンマンに敗れたこと」としているが、実際に砲岩を打ち破ったのはラーメンマンに3日間の指導を受けた普通の少年(名をギョーザという)である。

相当の実力者であるとされているが……残念な役割を担うことも多い。

では大まかな紹介が終わったところで、順を追って砲岩の恐るべき特徴について解説していこう。

必殺技・散弾流星脚

砲岩について語る上で、まず外せないのが彼の扱う必殺技「散弾流星脚」である。

「散弾」「流星」という名前から、さながら流星群のような目にも止まらぬ連続キックを繰り出す技?と推測する方も多いことであろう。

しかし、散弾流星脚はそのような常人の発想で到達する必殺技ではない(しかもそれだと某星座系闘士バトルマンガのパクリになってしまう)

では一体どのような必殺技であるのか。

分かりやすい図解を用意したので、ご覧いただきたい。

ご覧のように、戦いの際に砲岩は背中に特大のかめを背負っている。

ここからは連続でご覧いただこう。

おわかりいただけただろうか。

散弾流星脚とは、

「大きな甕を空中で叩き壊し、その破片で相手を倒す」という、常人の発想では及びもつかない必殺技である。

作中では恐るべき威力を持つ必殺技として描かれてはいるが、

この技を繰り出すためには大きな甕を常に用意していなければならず、

また一度使ってしまえばそれっきり、

空中の甕を飛び道具などで先に割られたらどうしようもない、

など問題が非常に多いことがお分かりいただけると思う。(実際に弱点を突かれ、何度か敗北している)

しかし、砲岩の恐るべき特徴とはこの必殺技のことではない。

流星拳砲岩は〇度死ぬ

砲岩の恐るべき特徴

それは、何度死んでも蘇るということである。

数えてみたところ砲岩は作中でなんと最大7回死んでいるのである。

この死亡回数については諸説あり、数え方を変えてみたり、実は生き残っていたという可能性も考慮した上で、最小で3回まで減少する。

ちなみに私は5回死亡説を支持するが、作中で「砲岩が致命傷を受けた」描写は計7回描かれている

 

単行本12冊ということは、約2,500ページ。2,500ページで7回死ぬということは、360p/1死

単行本1,8冊につき1回死ぬという驚異のハイペースで命を落とすのが流星拳砲岩なのである。

とはいえ実際のところ、連載当時の少年漫画界において死んだキャラクターが復活するというのは、特段珍しいことではなかった。

が、砲岩の死にやすさはその中でも異例中の異例である。

さらに、他のマンガでは、

「死んだように見えたけど、実は助かっていた」

「なんでも願いをかなえるドラゴンが生き返らせてくれた」

と、キャラクターの復活に際し、何らかの説明がされるのが常であるが、

砲岩の場合「死んだことが、なかったことになった」かのように、再登場するのである。

また、愛蔵版第1巻では砲岩は2回死んでいる。

1度死んだ上で、脈絡もなくよみがえり、もう1度死ぬ。

このような離れ業を1冊の本の中でやってのけたのが、流星拳砲岩なのである。

※ちなみに闘将たたかえ拉麺男ラーメンマンは掲載誌の休刊により、未完のまま連載が終了しており、最終的に砲岩は死んだままになっている。

連載が継続されていれば、間違いなく生き返っていたことであろうに、不憫である。

ゆでたまご作品の中でも……

失礼を恐れずにあえて言おう。

そもそも、ゆでたまご先生の作品には、

「そんな無茶な。あまりにも荒唐無稽だ。」

と思ってしまいそうな展開が多々存在する。

ネットではネタとしてからかい半分で扱われていることすらある。

しかし私はだからこそ生み出される独特の世界観があると思う。

科学的におかしいとか、理論が間違っているとか、物語が破綻しているとか、伏線が回収されていないとか……

作品を自分に理解できる枠の中に収めようとしてはいけない。

作品の中で描かれているのは、すべて「真実」なのである。

もちろん、時には重箱の隅をつつくように読んでみるのもよいかもしれない。

それも作品の一つの楽しみ方である。

ゆでたまご先生が生み出す真実に身をゆだねてもよいし、荒唐無稽さを楽しんでもいい。

 

ただ、流星拳砲岩の死と再登場に象徴されるように、数あるゆでたまご作品の中でも闘将たたかえ拉麺男ラーメンマンは、ずば抜けている。ぶっ飛んでいる。

荒唐無稽さも、無茶苦茶さも、『キン肉マン』の比ではない。

初めに、ゆでたまご先生の勢いと熱量が詰め込まれていると書いたが、極論を言ってしまえば熱量と勢いしか存在しないくらいだ。

一体何が闘将たたかえ拉麺男ラーメンマンをずば抜けさせたのか。

売れっ子マンガ家の多忙が生んだ奇跡か。

『キン肉マン』で書けないことをやってやろうとした、ゆでたまご先生の気概の現れか。

それはいくら考えてもわかりはしないだろう。

 

また、こうも考えることはできないだろうか。

確かに流星拳砲岩は作中で非業の死を遂げた

だが、ストーリーの中で死のうともそれがキャラクター自体の消滅につながるわけではない。

ゆでたまご先生の中で砲岩は生きていたのだ。

創作者の心の中に未だ生きている存在が、再び現れることはそう不自然なことではあるまい

そして生きている存在が再び登場するのに「実は助かっていた」とか「生き返りました」とか、わざわざ描く必要があるだろうか

そう。

ゆでたまご先生の描く「真実」は、ストーリーすら超越していたのである。

ここに闘将たたかえ拉麺男ラーメンマン』のすごさがある。(と、私は妄想している)

『キン肉マン』ファンだが、『闘将たたかえ拉麺男ラーメンマン』は知らなかったという方は是非一度ご覧いただきたい。

アニメ版のOPだけでもいいので是非。

※ちなみにアニメ版第1話がyoutubeで無料配信されております。

まとめ

さて、流星拳砲岩と『闘将たたかえ拉麺男ラーメンマン』のことを記事にしていて、ふと思い浮かんだことがありました。

それは、小学校で子どもたちにいのちの大切さを伝える活動をしている、とある大先輩の僧侶が言っていたことです。

「今の子どもたちには、人の死を正しく理解している子が少ない。」

「マンガやアニメ、ゲームの影響なのかもしれないが、一度死んでも蘇ると心から思っている子が大勢いる。」

「冗談だと思うかもしれないが、これは本当のことだ。」

「だからこそ今、いのちの大切さを私たち宗教者がしっかり伝えていかなければならない。」

このような主旨のお話でした。

いずれ、このことをテーマに記事を書きたいと思います。

それでは、ここまでお付き合いいただきどうもありがとうございました。

(この締め方だと、砲岩の扱い方が、かませ犬か当て馬のようになってしまうなあ……と思いつつ)

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