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10月12日月曜日、都内某カラオケ店にて。

これまでに数々の動画をリリースし、チャンネル登録者数が400人を突破した禅活のYouTubeチャンネル。

その新たなる動画企画が、恐るべき産声を上げようとしていた……!

その企画がオギャと泣けば、禅活のYouTubeチャンネル登録者数は瞬く間に1,000人の大台を超え、

我々を一気に「メジャー」へと押し上げてしまうであろう……。

もしかするとそれは絶対に開けてはいけないパンドラの匣なのかもしれない。

果たして鬼が出るか、蛇が出るか。

禅活の西田と久保田。

むくつけき男性僧侶2人を押し込めた密室で、カメラは静かに回り始めたのであった。

どっきどき!SNS鎖国

結論から言えば、別に鬼も蛇も出なかった。

終始、和気あいあいとしたなごやかな雰囲気で動画撮影は進んだ。

西田の口から語られた、今回の企画の恐るべき趣旨とは、こうである。

「今回は、SNS原人である久保田さんにインスタのライブ配信をやってもらう企画ですから」

……

そう、久保田はSNSにめっぽう弱い。

かつて、facebookやtwitterのアカウントを作ってみたことはあるものの、どちらのアカウントもほぼ放置状態。

インターネット普及以来、何かにつけてネット上のサービスを利用してきたが、とかく「ネットを通じて人と交流」ということに関しては慎重な姿勢を貫いてきた。

2chやニコニコ動画など、利用者のレスやコメントによって成り立つサービスを利用していたこともあったが、それもいわゆるROM専であった。(※ROM = Read Only Memberの略語で、読むだけの人のこと)

久保田はネット上の人同士のやり取りを傍から眺めることはあっても、

自分が主体的にネット上で他の人と交流することは、ほとんど望んでこなかったのである。

結果、産み落とされたのが、ひとりのSNS原人であった。

SNS鎖国を貫いてきた神聖久保田帝国であるが……

新型コロナの影響があって、禅活の主な活動はSNSや動画配信中心に変わっている。

他のメンバーがSNSを積極的に活用して、活動の幅を広げようと努力しているのに対し、いつまでも「SNSこわい」では最年長たる面目も立たぬというものである。

このままでは禅活の活動に金魚の糞のようにくっつく、お荷物的存在になってしまう。

長年貫いてきたSNS鎖国も、もはやこれまで。

「そこまでいうなら仕方がありませんね。今回は私が本来持つSNSパワーをお見せして差し上げましょう。」

禅活のペリーこと西田の功名な口車に乗せられて、インスタライブの配信に踏み切ることとなったのである。

わっくわく!配信準備!

とはいえ、長年貫いてきたSNS鎖国を破るというのは、並大抵の決意ではない。

いつもはウキウキで開けるカラオケボックスの扉も、この日ばかりは重苦しく威圧的な雰囲気を放っているように感じられる。

ソファーにどっかりと腰を下ろし、アイスコーヒーを飲む。

「景気づけに筋肉少女帯をまず一曲歌って、気分を盛り上げてから動画撮影に臨もうかしらん。」

と、思っていたのだが、リモートワークプランでの利用の場合、カラオケは使えないとのこと。

電源を落とされてしまったカラオケの機械を前に、ますます気分が落ち込む。

不安に囚われる久保田をよそに、テキパキと撮影の準備を始める西田。

カバンから2本の三脚とカメラを取り出し、見事な手際であっという間に撮影のセットを整えてしまった。

もはや、これまで。

西田さんの懇切丁寧な説明を聞きながら、覚悟を決める。

そして静かに回り始めたビデオカメラに目線を向けたのである。

うっきうき!動画撮影!

「どうも!禅活のしんこーです!」

西田の元気のよい挨拶から配信がスタートした。

このノリにはなかなかついては行けまい。

そう思っていた久保田であったが……

しかし、どうしたことだろう。

撮影が始まってほどなく、

緊張も消え去り、カメラの前で話に花を咲かせている自分がそこにいた。

「あれ?なんか凄く楽しい!」

視聴者の方がくださるコメントに反応しつつ、いくつかのテーマでトークを展開させていくと、まずは驚いた。

緊張感はあるものの、カメラを向けられ、くるくると入れ替わる話題について、絶笑トークを展開していくのが、楽しくて仕方がない……。

これは一体どういうことか。

私の予定では、カメラの前でこんな、水を得た魚のように話しまくっているはずはなかったのである。

これは、完全にSNSの持つ魔力に取り込まれようとしている!

次から次へと言葉は湧き出てくるが、そのひとつひとつが誰かを傷つけない保証もない。

これはいかん。いったん落ち着かなければ!

初めてのライブ配信の熱に浮かされつつある己を自覚し、何とかして、自分のペースを取り戻そうとする。

しかし、それがなかなかうまくいかない。

何かに突き動かされるように、話をさせられているかのような感覚になる。

初めての発表会や学芸会など、

緊張しすぎていると、まるで自分の体が自分ではないかのような感覚を覚えることがあるが、それに近い。

とめどなくあふれ出る「インスタライブ用、ちしょートーク」それに歯止めをかけることは、

およそ不可能に近い所業だったのである。

ぐーるぐる!ライブ配信の葛藤!

私たちは誰しも成長する。

子どもから大人へ。

そして、大人になるにつれて、多くのものは自分の夢に見切りをつけてきた。

人気者になりたい! 注目されたい!

特に久保田の場合、自己顕示欲が強かった。

成長の過程の中で、そうした感情には蓋をし、なるべく外に出ないように気を付けてきたつもりではある。

が、しかし!

そうした感情は確かに自分の中にあり、そして今でも生き続けていたのだ。

インスタライブを楽しく感じてしまうのは、ナルシシズムか承認欲求が見せるうたかたの夢なのか。

……

私の中の悪魔がささやく。

自分がSNS初心者であるということを免罪符にすればいいのさ、好き勝手してしまえよ。

(バカな。自分ラジオは中学生時代に卒業したはずじゃないか。私の中二病の傷をえぐるのはやめてくれ。)

……

みんなやってることさ。気にするなよ。

大人も子どもも海外のセレブもみんなやってるんだぜ、今どき生配信なんて。

いつまで古い考えにとらわれているんだ。

飛び出せよ!ネットの海へ!さあ!さあ!さあ!

ていうか、もうすでに配信してるじゃないか。

もう後戻りは、できないよ。

いつまでも無駄な抵抗をして、何を守ろうとしているんだ?

……

そんな葛藤を抱えながら、そして私は。

インスタライブ配信の毒に侵され。その快感に溺れていったのである……

自問自答を繰り返し、愉快トークを繰り広げるうち、あっという間に配信の1時間は過ぎ去って行ったのであった。

さいごに

インスタの 熱に浮かされ 過ぎ去りて 今に残れる こころ涼しき  詠み人:ちせう

私は中学生の時から自覚し始めた、自分自身のナルシシズム、プライドの高さが大嫌いであった。

嫌いなはずなのに、何かにつけて顔を出してくる、自分大好き感

何とかして、それを殺そう、隠そうとしてきた

だが、それは同時に自分に枷をはめ、その可能性をも殺す行いではなかっただろうか

むやみに毛嫌いをせず、何事にも挑戦してみるものだ。

今回初めてライブ配信を経験してみて、このようなことを思いました。

ところで、昨日、この時の様子を禅活ちゃんねるにアップいたしました。

ちしょーが、やけにクネクネしておりますが……

興味のある方は是非、ご視聴の上、チャンネル登録を!

したっけ!

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