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去る1月某日某所。
禅活メンバーである私西田はとある人物と坐禅をすることに。
その人物の名前は芳賀セブン。
主に新宿二丁目とトレーニングの世界では知る人ぞ知る人物です。
今回は筆者のYoutubeデビューの経緯と、そこで感じたことをお話しします。
Contents
芳賀セブンという男
このサイトの読者の皆様はご存知でない方が多いかと思いますので、まずは今回坐禅をした芳賀セブンさんを簡単にご紹介。
「新宿二丁目最強のバルク」こと芳賀セブンさんは、自身がゲイであることを公表し、LGBTQの社会的理解を広める活動をしているボディビルダー兼パワーリフティングの選手です。
彼の詳しい生い立ちはこちらをご覧ください。
今回、禅活のウェブを担当している堀田を通じて、現在厳しい減量の最中である、芳賀セブンさんと坐禅をするご縁をいただきました。
僧侶×マッチョ
撮影にあたって筆者には一つの不安がありました。
それは、彼の脚の筋肉量で脚は組めるのかという点です。
坐禅には大きく分けて3つの脚の組み方があり、その組み方は動画の中でご紹介しています。
彼のストイックな性格からか、やはりなるべく辛い形、大変な形を選ぼうとします。
実はここに現代の坐禅ブームの落とし穴があります。
曹洞宗の坐禅は、日常生活や社会での忙しさや慌ただしさを離れるものです。
しかし、向上心のある方やストイックな方ほど、一番難しそう、大変そうなことを「出来るようになろう」とします。
そしてそれと同時に生まれるのは「このままではいけない」という自己否定なのです。
動画の中で申し上げているように、私たちは社会生活の中で目標や成功に届かない自分に焦り、落胆し、悩みます。
実は坐禅を「出来るようになろう」とする中で、これと同じことをしてしまっているんです。
そこで、坐禅の第一歩として大事なことは「頑張るのをやめること」だということを、動画の中ではお伝えしました。
それにしても芳賀セブンさん、脚の筋肉がすごくて組めないかと思いきや、柔軟性もあるようで半跏趺坐を組めたのには驚きました。
僧侶とマッチョの食事情
全部で3本ある動画の最後は減量中の芳賀セブンさんと食や修行についての対談。
形は違えど、お互いに「食べられない」経験をしたもの同士、どこか通じるものがありました。
筆者もさすがに三角コーナーにあったツマを食べたことはありませんが(笑)
話をしていて感じたのは、やはり彼のストイックさと真面目さ。
自ら変わり、維持し、磨こうとする筋力トレーニングは、諸行無常を説く仏教の逆をいくものかもしれません。
しかし彼が生き方として選んだ道であるならば、なんとか成し遂げて欲しいというのが人としての心情というもの。
そこで私が言えることは、動画の中でも少し触れたように、「目標を果たせない=失敗」ではないということです。
結果から見れば納得がいかなくても、努力をしたという事実を私たちの身体は知っています。
そしてそれが積み重なっていく中で、喜びも辛さも知り、健全な心が芽生えてきます。
彼の減量を仮に修行と重ねるとしたら、ほどよく緩めることも努力だということが伝わっていれば嬉しいです。
Youtubeの動画に出演して思ったこと
今回、初めてYoutubeの動画に出演しました。
正直なところ、芳賀セブンさんの動画の再生回数としての伸びはいまひとつでした。
しかしこれによって初めて仏教や坐禅に触れた方の反応はとてもありがたいもので、本当に人によって感じ方は違うのだということを実感させられました。
また、今後の糧や課題となるコメントもいただくことができたのは非常に大きな経験です。
昨今、僧侶によるインターネットでの発信には賛否両論あるものが多く決して活発とは言えません。
しかし、SNSや動画配信サイトが私たちの日常である以上、日常生活に禅を活かすことを目標にする禅活が関わらないわけにはいかないでしょう。
大切なのは発信する場以上に発信の仕方。
その線引きの正解がない以上、常に模索しながら、我々の活動、そして仏教が一人でも多くの方に届くことを祈って、今後も精進してまいります。
芳賀セブンさん、ありがとうございました!!