【精進料理&食作法】ほっと晩ごはん6月〜美味しいお味噌汁作り〜

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禅活-zenkatsu-が毎月開催している精進料理&食作法のイベント【ほっと晩ごはん】。

今月のテーマはお味噌汁作り!

フードロス対策にも繋がる、無駄を出さないお味噌汁をつくりました。

ここではレシピを紹介しつつイベントの様子を振り返ります。

Contents

調理・配膳

このイベントでは、到着し受付を済まされた参加者様から順次、調理や配膳のお手伝いをしていただきます。

今回、調理の中心となるのはお味噌汁の出汁作りです

精進料理では、基本的に肉や魚、ニラやにんにくなどの精がつく食材を使いません

それにならって、今回は鰹節などの魚介を使わない精進出汁を作ります。

ただ、鰹節の存在というのはとても大きく、どうしても旨味が足りなく感じてしまいがちです。

そこで鰹節の旨味を補うのがこちら!

ドン!調理の過程で出た野菜の皮やヘタ、葉を使います!

今回はこまきしょくどうさんの仕込みの過程で出た大根の皮とヘタ、人参の皮と葉をちょうだいしました。

普段は捨ててしまうような野菜の皮やヘタからは甘みのある美味しい出汁が出るんです

(かぼちゃの種とワタの部分、とうもろこしの芯なども美味しい出汁が取れますよ!)

さらに、出汁をとった皮はきんぴらに、ヘタや葉はお味噌汁の具として美味しく頂いてしまおうというのが今回の裏テーマ。

お味噌汁を作るだけでなく、無駄を出さず食材を生かしきるのが精進料理の醍醐味ですね!

それではお味噌汁と野菜の皮のきんぴらの作り方を見てみましょう。

味噌汁

○下ごしらえ

1、昆布(と椎茸)を水(もしくはぬるま湯)に浸す。

2、皮は細切り、下手や葉は細かく刻む。

3、刻んだ皮やヘタを種類ごとにお茶パックに詰める。

(大きめのパックがあるとやりやすいです。ちなみに永平寺の規模だと洗濯ネットでした笑)

○出汁をとる

1、昆布(と椎茸)を浸した水に皮とヘタを詰めたパックを入れ火にかける。

2、沸騰する直前に昆布を取り出す。→昆布は冷ましてからきんぴら用に細切りに。

3、沸騰させながらアクを取り、出汁に色が出てきたらパックを取り出す。

○仕上げ

1、具材(今回は豆腐と油揚げ)を投入する

2、具材に火が通ったら火を止め、味噌を溶く。

3、食べる直前にヘタや葉を入れる.

野菜の皮のきんぴら

1、出汁をとった大根と人参の皮の水気を切り、ごま油(今回は米油)で炒める。

2、みりん、しょうゆ、砂糖を加え、みりんのアルコールが飛んだら火を止める。

(出汁をとった段階で火が通っているので、炒める時間は短くてOK)

3、いりごまと七味(輪切りにした鷹の爪でもOK)をふりかけ、混ぜたら完成。

食作法

実は今回、出汁の下ごしらえで思った以上に時間がかかってしまい、少し遅めの開始となってしまいました。

少しバタバタしてしまったものの、いつも通りいす坐禅から始まります。

今回の作法の案内は禅活の最年長、最近健康を意識し始めた久保田智照が担当。

守っていただく作法をご案内し「五観の偈」をお唱えしてからいただきます。

この日の献立はこちら
酵素玄米

味噌汁

人参のカレー炒め

小松菜とインゲンの胡麻和え

揚げだ豆腐のタタキきゅうりのせ

野菜の皮と昆布のきんぴら

漬け物

静かに、丁寧に食事を味わうこの時間が、忙しい時ほど染み入りますね。

作法は上手い下手、出来る出来ないではなく、精神性に触れることが大切です。

初めての方もリピートしてくださる方も同じように仏教の精神で食事を召し上がる、これってすごいことだよなあと、しみじみ思ってしまいました。

食べ終わった器は、お茶と漬け物で綺麗に洗って、再び手を合わせます。

ごちそうさまでした。

茶話会&お話

食事の後は茶話会。

今回は参加者のお二方からそれぞれ葛餅とレーズンサンドを差し入れしていただき、お茶菓子としていただきました。

なんとありがたい…。

お茶を飲みながら、テーマに沿ったお話をさせていただきます。

今回の担当は深澤亮道

アメリカの食糧問題を扱ったドキュメンタリー映画「フード・インク」(2008年)をご紹介しました。

(亮道さんに紹介したのは私なんですけどね!)

企業が農業や酪農を管理する中で、安全性と公平性を失っていくアメリカの食糧事情について触れました。

これは日本にとって決して他人事ではなく、「種子法」が廃止されたことで問題はすぐそこまで迫ってきています。

さらにはフードロスの問題など、解決されていない問題も山積みの日本で私たちは食とどう向き合うべきなのかを考えました。

どうやって作られたものを、どうやって食べるのか。

食事と向き合う心構えである「五観の偈」で説かれていることが、今まさに私たちに突きつけられているのかもしれません。

最後に「フード・インク」のエンディングで映し出されるメッセージを紹介してお話は終了しました。

「システムを変えるチャンスが1日に3回ある」

消費者のことを本当に想いながら作られた食材を買い、最後まで生かしきる。

これを1日に3回、難しければ晩ごはんだけでも意識すれば、何かが変わっていくかもしれません。

この日、捨てられるはずだった野菜の皮やヘタが立派な食材となったことで、参加者の皆様が何かを感じ、そのご家族やご友人に伝わっていくことを願っています。

(Amazon Primeページに飛びます)

次回予告

来月7月はほっと晩ごはんはお休みさせていただき、

7/27(土)に【仏様のブランチ〜土用の丑の日のうなぎ作り〜】を開催します!

詳細は後日、FacebookPeatixにて公開いたしますので、ご確認ください!

 

 

 

 

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