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「ちぎりおきし させもが露を いのちにて あはれ今年の 秋もいぬめり」 藤原基俊
昨日まで夏だったような気がするのに、気が付けばもう秋もおしまい。
目まぐるしく過ぎていく日々の中で、季節の食材をいただきつつ、ちょっと一息。
今月も、秋葉原「こまきしょくどう」様にて、ほっと晩ごはんを開催いたしました。
イベントの様子を、禅活の癒し系力士こと久保田がお送りいたします。
Contents
今回の季節の食材!
当日はあいにくの雨。
今回は準備に手間のかかる食材を使うため、いつもより早めに集合して準備にかかります。
今回の目玉は、ギンナン!
……そして、みかん!
両方とも、西田さんの実家のお寺で採れたものを送ってもらいました!(いつもありがとうございます!)
ところで、北海道、とりわけ私の地元には果樹の木がほとんどありません。
この季節、街を歩いているとそこかしこに柿やミカンが生っているのを見かけますが、私にとってはなじみの薄い景色です。
実は一時期、私の地元でも果樹を植えるのが流行ったことがありました。
しかし、ある時を境にほとんどの家庭が樹を切り倒してしまったそうです。
その理由は…ヒグマ!
果実を目当てにクマが里へと頻繁にやってくるようになってしまい、そうせざるを得なかったのだとか。
桃栗三年柿八年。梨のバカめが十八年。
手塩にかけて育てた樹を切り倒すのは、さぞかし心が痛んだだろうなあ……なんて、完全に話がそれてしまいました💦
話をほっと晩ごはんに戻します。まずは地道な準備。
ギンナンの殻と薄皮を剝いて……
ミカンも薄皮まで剝いてほぐします。
これはムラサキ芋を煮ているところ。
果たして、どんなお料理になったのか、完成したお料理はこのあとご紹介します!
ちなみに今回のメニューを考えてくれたのは、この方!
禅活メンバー深澤さんの修行時代の同期、丹羽さんです!
先月も久保田が体調不良で来られない中、お手伝いに来てくださいました。(ありがとう!)
このまま禅活の活動に引きずり込んでいきたいと思います。(逃がさないぞ!ぜったいに!)
イス坐禅 & 食事
食事の準備が整って、皆さんお揃いになったところで、まずはイス坐禅。
今回は西田さんが担当です。
身体をほぐして……
呼吸を調えます。
見てください、この表情。まるでお坊さんのようではありませんか?(※注:お坊さんです)
坐禅のあと、作法をお伝えして、給仕に移ります。
こぼさないように気を付けて……
すべて盛り付けた料理の様子がこちら!
いただきます!
ごちそうさま!
ああ!美味しかった!
法話と茶話会:『典座教訓』と『赴粥飯法』
食事の後の法話。担当は深澤さん。
顔こそ恐ろしいですが、1回聞けば3回成仏できると噂の、徳の高いお話をされます。
実は、ほっと晩ご飯の前日、前々日には私たちが所属する曹洞宗総合研究センターの学術大会がありました。
そのシンポジウムにおいて、久保田・西田・深澤の3人による研究発表という形で、このほっと晩ご飯の様子を紹介しました!(写真は出せません💦)
今回の深澤さんのお話は、その内容を簡単にまとめたものです。
道元禅師は『典座教訓』『赴粥飯法』において、食事の際に「食べる側」と「作る側」の心構えや作法について詳しく説かれました。
精進料理というと「肉・魚を使わない」「質素」というようなイメージや、そのレシピに関心が向いてしまいがちです。
しかし曹洞宗の思想から考えると、作る側と食べる側が調って初めて、本当の意味で精進料理になると私たちは考えています。
人間が生きるに欠かせない、食事。
常日頃、しっかりと向き合いながらいただきたいものです。
そして法話も終わり……
みかんと梅ピーナッツ、ベニバナショウガニンジン茶(スリランカの首都はスリジャヤワルダナプラコッテ)をいただきながらゆっくりと時間が過ぎていきました。
次回、年内最後!
次回は12月11日(水)19:00~20:30の予定です。
皆さま年末のお忙しい最中かとは存じますが、ご都合のつく方は是非ご参加ください!
メニューはお粥以外まだ決まっていませんが、ひょっとしたら嬉しいサプライズもあるかも……あればいいな。
お申し込みはこちら