禅活の西遊記〜シルクロードを訪ねて〜vol.5

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前回は新疆ウイグル自治区最初の街、吐魯蕃とるふぁんへと到着。火焔山や高昌故城を訪れました。

今回の5日目も吐魯蕃でスタートし、夜行列車で次の街、庫車くちゃを目指します。

Contents

交河故城へ

吐魯蕃で迎える二度目の朝、相変わらずいいお天気です。

この日最初に向かうのは中国全土で唯一漢代(紀元前206年〜)から残る都市の遺跡である交河故城こうがこじょうです。

紀元前2世紀に建設されたこの都市は世界最大・最古級の版築(土を固めて作る方法)の遺跡でもあります。

同時に仏教都市でもあったため、仏塔などが現存しています。

泊まっていたホテルからバスで1時間ほどで到着です。

到着と言ってもここは入り口、受付をしたらシャトルバスで移動します。

交河故城は文字通り、河が交差する場所にあります。

日本で言うところの川の中洲にあたりますが、それとはあまりにもイメージが異なる断崖絶壁で囲まれた島のようです。

シャトルバスでいよいよ城址の入り口へ。ここからは徒歩で進みます。

北部は寺院エリアになっており、通路をひたすら進んだもっとも奥に50近くの寺院跡が残っています。

交河故城はかなり遠くまで見渡せる高台になっているので、道中の景色がとても良いです。

ところどころに井戸の跡もあり、当時の住民の生活の跡を見ることができます。

またかなり綺麗に残った仏塔もあり(写真上)、この都市の仏教信仰のあつさがうかがえます。

そして辿り着いたもっとも北側にある大きな寺院跡、ここには本尊があった場所や礼拝を行った場所、僧侶が泊まった部屋の跡なども見ることができます。

その規模からも、この都市にとっての寺院の重要さがうかがえます。

まずは本尊跡に向かって礼拝。

それから壁にそって拝観順路を進みます。

僧房は先述の僧侶の部屋のことです。

僧房の跡

断崖絶壁にあったこの仏教都市は14世紀に戦火の中で滅んでしまいましたが、こうしてその足跡をたどることができました。

休憩

交河故城はとにかく歩きました!

気候もかなり乾燥していて気温も高いのでさすがのさすがに疲れてしまい、入り口にある休憩所ちょっと休憩することに。

そこで食べたのがこちら。

これはハミ瓜といって、吐魯蕃と敦煌の間にあるハミという地域原産の果物?です。

メロンとそっくりですが、甘みがありつつも食感は固めのメロンくらいで、とてもすっきりとした甘さ。

昔からこのエリアでは水分として食べられてきたものらしく、疲れと乾きに染み渡るやさしい味でした。

他にも飲み物を買ったり

映え…?

と、まあ楽しいひと時を送ったのでした。

カレーズ、博物館、モスク

ここからはいくつかの訪問先をダイジェストで。

カレーズ

まず交河故城の次に訪れたのはカレーズ。これは降水量の少ない吐魯蕃で独自に作られた横井戸を掘ることで地下水を張り巡らせる施設のことで、万里の長城などと並ぶような中国史に残る土木事業です。

居住地から離れた天山山脈の水脈を延ばしてきたという、はてしない作業。

吐魯蕃博物館

次に訪れたのは吐魯蕃博物館。

ここに展示されている文献は最近吐魯蕃で見つかったもので、敦煌より西で文献が見つかったことの意味は非常に大きいそうです。

この吐魯蕃文献を見ることもこの旅の目的の一つでしたが、

 

…全然わからない。

 

中国仏教を専門としている団長や副団長は興味深そうに見ていましたが、禅活のメンバーは全く読めず。

結局恐竜の化石やミイラばかり見ていました。

もっと勉強します。はい。

モスク

そして次の訪れたのはイスラム教の礼拝施設、モスクです。

何度か書いているように、ウイグル自治区はイスラム文化圏であり、現在はイスラム教が中心となっているので、ところどころにモスクがあります。

今回訪れたモスクにはお墓もあり、建築も美しくて新鮮でした。

礼拝所の中にも入ることができます。

現在、ウイグル自治区では国家によるイスラム教への取締りが強く、こうしたモスクも閉鎖される場所が増えています。

ぶどう園でご飯

そしてここからちょっと早めの晩ご飯。

吐魯蕃はぶどうの産地で、ぶどう棚の下でご飯が食べられる農園があります。

どうやらぶどうの収穫や干しぶどう作りと並行してこうした経営をしているそうで、ここでは踊りも観られるとのこと。

湿気がないので木陰は涼しく、最高のロケーションです。

ここでは夕食には少し早い時間だったので、まずは軽くティータイムに。

干しぶどうとジャスミン茶?をいただきつつ、現地の楽器で遊んだりしてまったり。

今回の旅の副団長のお二人。現地になじみすぎですね(笑)

この木陰が昼寝したくなる気持ちよさで、みんなでのんびりしていると、いよいよ料理が運ばれてきます。

これは名物の「ラグメン」。

吐魯蕃までくると中華麺は見ることがなく、うどんやパスタのような小麦の麺が多く、このラグメンは上にトマト系の具が乗ったものです。

飲める人は現地のワインも飲んでいましたね〜。

私は下戸なのでこの旅の途中はスプライトとお茶ばかり飲んでいました(笑)

というか私と禅活メンバー本田以外、みなさん旅の間中飲んでましたね(笑)

ご飯の給仕は迎えてくれたご家族の娘さんがしてくれたのですが、めちゃめちゃ不機嫌…。

春から大学生と言っていたので、思春期ってやつですかね。

ただ、ここでいただいた食事はホテルのものより家庭的で、なんとなくほっとできる味付けでした。

そして食事を進めていくと、聞いていた通り踊りを見せてくれるとのこと。

民族衣装や楽器を使った伝統の民族舞踊を期待していると…。

 

ラジカセで音楽流して近くにいたおじさんが乱入してきて、最終的にはさっきの不機嫌な娘さんが主役!!

そしてそこに引っ張り出されて見よう見真似で踊らされて、最終的には求愛させられて振られるという、なんかもうよくわからないホームパーティーの出し物みたいな感じになりました(笑)

ここで踊りを観られるってことで、敦煌で伝統舞踊の鑑賞断ってきたんだけどなあ…。

でもまあ、楽しいひと時になりました!(強引)

夜行列車で庫車(くちゃ)へ

さて、この日ぶどう棚で早めに夕食をとったのは、次なる目的地に向かう夜行列車に乗るためです。

ぶどう園から荒野をバスで進み、旧吐魯蕃駅へ向かいます。

途中の検問で見た夕日がとてもきれいでした。

そして到着したのは、新幹線が開通前まで中心になっていた旧吐魯蕃駅です。

ここから夜行列車で次の街、庫車へ。(庫車って車庫に見えてややこしい)

夜行列車の客室は二段ベッドが二つのシンプルなもので、寝付けないことがないよう、ここに眠気のピークをもってこれるようにみんな調整していました。

なかなか疲れが出ていたので隠します(笑)

売店や車内販売もない車内で少し星空を眺めてから一行は眠りに就くのでした。

(別室の人たちは飲んでいたそうな。)

 

旅も大詰めとなる次回は庫車に入ります!

 

vol.6へ続く

 

 

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