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これは私、深澤亮道が福井から岩手までの700Kmを無一文で歩いて帰った物語である。
Contents
前回までのあらすじ
永平寺を出発して、20日目。
宮城県から仙台市の江巖寺から大崎市の光明寺を目指し、国道4号線を45km真っ直ぐ北上しました。
前回の記事は以下から読むことができます。↓
バックナンバーは以下から読むことができます。
今回は、ついに!岩手県に突入します。(拍手。笑)
21日目の目的地
21日目 7:00〜
本日は、宮城県大崎市から宮城県栗原市有壁までの35kmの道のりを歩きます。
マップで見て分かる通り、栗原市は宮城県の最北端の町であり、岩手県まで目と鼻の先です。
そして本日の目的地は、修行時代の同期である阿部哲哉さんのご実家に泊めさせていただく予定です。
新幹線の車窓から
私の中で、栗原市といって思い出されるのは東北新幹線の停車駅である「くりこま高原駅」です。
小さい時から年に1回ほど、仙台や東京といった都会にいくために東北新幹線やまびこに乗り、その度に心弾ませていました。
そして、このくりこま高原駅を超えると少しずつ、都会の様相へと変化していき、私にとっての田舎と都会の境界線が、ここ「くりこま高原駅」でした。
しかし、大人になって初めて気づいたことがあります。
「ここ・・・高原じゃないじゃん!」
高原ってつくものだから、少し標高が高い山なのかな?とも思っていました。
しかし、どう見ても田園風景のど真ん中にこの駅は存在します。
(現在は、駅のすぐ隣にイオンショッピングセンターができました。)
なんでも名前の由来は、この駅から車で1時間半ほど先にある「栗駒山」を指しているそうなのですが、「流石に無理があるだろ!」と、ちょっとツッコミを入れたくなります。
ちなみにですが、私の実家の最寄駅である「新花巻駅」から「仙台駅」までは、新幹線であるのにも関わらず約10分感覚で駅に停まります。
150kmの区間内に駅の数が7つあるため、仙台駅につくのに1時間もかかるのが東北新幹線「やまびこ」なのです。
(新花巻駅→北上駅→水沢江刺駅→一関駅→くりこま高原駅→古川駅→仙台駅)
「こんなに駅必要?」と、ちょっとツッコミを入れたくなりますが、こうして田舎の人はこぞって最寄りの駅から、南の大都会を目指したのでしょう。
話を戻しましょう。
そんな田園風景と木々が織りなす、栗原市を淡々と北上し、午後5時には目的地に辿り着きました。
有壁のりんご農家
21日目 17:00〜
最初にもお伝えしましたが、本日泊めさせていただく所はお寺ではなく、修行仲間の阿部哲哉さん(以下:ベーちゃん)のご実家です。
どういうことかと言いますと、ベーちゃんはお寺の生まれではなく、りんご農園を営む家で生まれ育ちました。
なんでもお母さんがお寺の生まれであり、おじさんが岩手県の水沢市で住職をしているとのこと。
高校時代、甲子園を目指し白球を追い続けていたベーちゃんは最後の大会を終えた後、燃え尽き症候群になったそうです。
その様子を見かねた母親が、実家のお寺に手伝いにいくことを提案し、そのことがきっかけで出家を決意。
高校卒業と同時に永平寺に修行にきた強者です。
つまり、18歳で永平寺に来たため、私たちの同期の中では最年少になります!
元高校球児ということや燃え尽き症候群になったこと、地元がほぼ一緒という共通点ということから彼とは修行時代からすごく親しくさせていただきました。
ただ、燃え尽き症候群後、ちょっとやさぐれてロン毛ピアスになった私とは比較にならないくらい優秀なのが、ベーちゃんです。
統計をとったわけではありませんが、大体修行僧の1〜2割はこうしてお寺の生まれではなく、在家から出家を選んだ方かと思います。
曹洞宗の修行生活をモデルした映画『ファンシィダンス』では、「宝石箱やー」でお馴染みの彦摩呂さん(若かりし頃のガリッガリの時)が修行僧として登場します。
彦摩呂が若い〜びっくり〜今と別人〜#ファンシイダンス#彦摩呂 pic.twitter.com/vPty4rtrwb
— 風知。 (@fuuchi_2000) April 20, 2020
修行僧、英俊演じる彦摩呂さんは、お寺の娘さんと結婚をきっかけに出家を決意し修行生活を送る様子が描かれます。
これ結構リアルな話で、好きな女性と付き合って結婚したらお寺の娘で、気づいたら永平寺に修行にいくことが決まっていた修行仲間もいます。
↑もし、ご興味ある方は一度ご覧になって見てください!
修行僧の心情や生活などが結構リアルに描かれていると思います。
はい、すみません。
また脱線しました。
話を戻しましょう。
と、いうことで、本日はりんご農家であるベーちゃんの実家に一泊することになりました。
りんご農家のベーちゃん宅は、なんというか、一言で言うと・・・
田舎の豪邸!
とても広い玄関に、旅館と同じくらい大きなお風呂。
何より、ベーちゃんの家族がみんな温かい。
田舎の温もりを感じながらこの日は、スヤスヤと眠りにつくのでした。
22日目の目的地
22日目 7:00〜
体の痛みや疲れは最早覚えていません!笑
ただ、岩手県が目と鼻の先という興奮していたことだけは覚えています。
そして、先走る気持ちが抑えられなかったのか、ただ抜けていただけなのか、写真を撮るのを忘れていました。
ベーちゃん家族にお礼を言い、22日目は出発しました。
本日の目的地は、35km先の岩手県水沢市の安養寺を目指します!
実は、安養寺は昨日お世話になった、ベーちゃんのお母さんの実家であり、ベーちゃんのおじさんが住職を務めるお寺であり、ベーちゃんが現在も手伝っているお寺でもあります。
ベーちゃんを連呼しすぎて、リンカーンの名言みたいになっていますね。
この日、彼は車で一足先にお寺に向かうということで、私の横を颯爽と去って行きました。笑
何はともあれ、2日連続でベーちゃん宅でお世話になることになります。
in 岩手!
22日目 7:30〜
ベーちゃんの家を出発後、1kmほど歩いたところで、ついに!ついに!!
岩手県突入ーー!!!!!
今や「奇跡の県」「日本一のソーシャルディスタンス」と言われるあの岩手県です!
いやー、長かった!
まだゴールはしていませんが。笑
そして、なんとも不思議なオブジェが私を迎えてくれました。
ごめん。ちょっとよくわからん。
カカシがつなぎで組体操しています。
この辺が岩手県民のセンスなのでしょう。笑
本日も迷うことなく、国道4号線を北上します。
実家まで残り60km。
続く
次回予告
今回、水沢市の安養寺までお送りできると思いましたが、結局蛇足蛇足で伸びてしまいました。
まぁ、後残りわずかなので、その辺りご愛敬ということで。
次回は、ゆっくりと水沢市の安養寺までの道中、そして最終日の途中までお送りできたらと思います。
「vol.35 in IWATE!」をご覧いただきありがとうございました(^^)
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