【坐禅(座禅コラム)】#12 オンラインで坐禅で気づいたこと〜インスタ・YouTube・zoomを比較してみた〜

スポンサードリンク

坐禅についてあれこれ考えてお伝えしてきたこちらのコラム。

前回はお家で坐禅をする時にオススメのクッションなどをご紹介しました。

さて、今日で7月も終わり、緊急事態宣言が出てから丸4ヶ月が過ぎようとしています。

これまで毎月のワークショップが活動の中心だった禅活-zenkatsu-にとって、これは非常に大きな出来事でした。

まず、平日は顔を合わせていたメンバー同士が会うこともできなければ、当然参加者を募る催しの類も行えません。

そこで禅活は主戦場をインターネットに移し、4月からインスタライブ での坐禅配信、5月からはYouTubeを本格始動し、zoomでも坐禅会を行いました。

今回は、3ヶ月間オンラインで坐禅をお伝えしてみて気づいたこと、各媒体のメリット・デメリットなどをまとめてみます!

Contents

インスタライブ

禅活では、各種SNSでの発信を行っていますが、その中でも特に手軽に生配信をできるのがInstagramでしょう。

インスタライブは、PC以外のスマートフォンやタブレット端末で、ネット環境さえあればすぐにライブ配信ができます

また特徴としては、配信中のチャット機能にはコメントだけでなく「いいね」をするだけの機能もあります。

やはり不特定多数の人が見ていたり、常連さんによってコミュニティが形成されている場では、コメントは躊躇してしまうもの。

そこでまずは手軽な「いいね」から入り、徐々にコメントなどでも参加できるような印象がありました

禅活ではこのインスタライブ を「禅スタライブ」と称して毎週日曜の夜と月曜の朝の週二回、坐禅や雑談を行っています。

タイムスケジュールは以下の通り

21:00〜 挨拶・坐禅に関するお話
21:30〜 ストレッチ・坐禅
22:00〜 反省会(雑談)

 

この投稿をInstagramで見る

 

禅活-zenkatsu-(@zenkatsu_zen)がシェアした投稿 -

 

 

インスタライブ のメリット

・配信が簡単
配信の手順がとにかく簡単で、準備や機材がほとんど必要ありません。
お試しでやるにしても、初期費用がかからないのは長所ですね。

・参加(視聴)の敷居が低い
映像はこちらから配信するだけなので、極端な話、坐禅をせずに参加することもできるという自由さがあります。

・参加者とのコミュニケーションが取りやすい
反省会と称した雑談タイムでは、様々な質問や意見が飛び出し、参加者同士での交流も生まれていきました。
多少ファシリテートの能力を要しますが、この配信中のコミュニケーションによって、禅活メンバーとフォロワーさんの距離が近づき、活動全体が盛り上がってきたともいえます。

インスタライブ のデメリット

・配信に10〜20秒のタイムラグがあること。
坐禅やストレッチの仕方が、こちらより多少遅れて参加者に届くので、リアルタイムで伝わっているかが不安になります。

・インカメを使うと左右が反転する
コメントなどを見るためには端末のインカメラを使う必要があり、それによって左右が反転して映ります。
手の組み方などは、言葉を優先して聞き取ってもらうように意識する必要がありました。

・参加者の姿が見えない
メリットでもある「参加者の姿が見えない」という点が、伝える側としては非常に不安な部分でもあります。
本来であれば実際に様子を見ながら行ってきたことを各自に委ねるため、不具合が生じやすい部分を細かく想像することが必要でした。

・アプリでしか見られない
Instagram自体はPCでも閲覧できますが、ライブ配信はアプリのインストールとアカウントの取得が必要なので、SNSに親しんでいない方には敷居が高く感じるかもしれません。

感想

多少使いづらい面もあるものの、この期間中はインスタライブが最も盛り上がったコンテンツであるような気がします。

これまではあまりなかったコメントやDMがグッと増えたこと、メンバー一人一人の人となりを認識してもらえたことも考えると、非常に魅力的なコンテンツだと思いました。

YouTube

現在禅活では週に3回、このブログと交互にYouTubeでの動画配信も行っています。

現時点ではライブ配信はなく、動画を撮影・編集したものを公開しています。

このYouTubeで最初に配信したのが、全10回に分けた坐禅のやり方動画でした。

合掌から坐禅の終え方まで、普段の坐禅会では詳細に言及できない部分まで紹介することができ、個人的にも非常に勉強になりました。

またありがたいことに、YouTubeを見た方が実際にリラックス坐禅に足を運んでくださるという嬉しい出来事もありました。

 

 

YouTubeのメリット

・とにかく媒体としての認知度が高く、人に勧めやすい。

・視聴方法が幅広い
PC・スマートフォン・タブレット端末はもちろん、最近ではインターネットの機能が付いたテレビやFire TV stickなども普及し、視聴方法の選択肢が幅広い点は大きなメリットですね。

・クオリティの高い内容が届けられる。
ライブ配信と異なる点は、言葉の言い直しができ、編集によって非常に簡潔にまとめられることです。
また、効果などもうまく利用することで、見ていて飽きないような工夫もできます。

YouTubeのデメリット

・撮影恥ずかしい・編集大変
とにかく一人でカメラに向かって話すのが恥ずかしいです。
また、編集作業にはなかなかの根気と時間が必要になります。

・機能の制限が多い
Youtubeは、チャンネル登録者数や総視聴時間によって使えない機能があります。
またライブ配信も最初に申請をする必要があるので、チャンネルを作った日にすぐ生配信!というわけにいかないところはちょっと厄介ですね。

感想

コンテンツとしての大きさや利用者の多さがとてつもないので、まずは人の目に留まるまでが大変ですが、文字では伝えきれないことや、坐禅のやり方を伝えるツールとしては非常に有効だと思います。

また、SNSと併用することでどちらも日に日にフォロワーやアクセスが伸びているので、活動をより多くの人に届けたい場合はぜひ活用したいコンテンツですね。

ただし、一人で全て賄おうと思うとかなり大変だということはお伝えしておきます。

zoom

この半年で急激に世の中に浸透したのがこれですね。

zoomはスカイプのようなチャット・通話の機能に加えて画面の共有や部屋を映したくない場合などの背景の変更など、手軽でスムーズなやりとりが可能です。

禅活メンバーが月に2回講師を務める「リラックス坐禅」では4月と5月の回をこのzoomで行いました。

zoomのメリット

・ほとんどタイムラグがない
要はテレビ電話なので、配信と違ってタイムラグがなく、とてもスムーズに坐禅会が行えます

・参加者の様子が見られる
今回ご紹介した方法の中で、唯一参加者の様子を見られるのがこのzoomです。
座っているクッションの高さや姿勢など、より坐禅がしやすくなるためのお手伝いができました

・スライドや動画などの資料が使いやすい
画面共有」の機能を使うと、こちらの端末の画面を全体に見てもらうことができるため、普段であれば、プロジェクターなどが必要な資料も簡単にシェアできます。

zoomのデメリット

・普及率がわからない
今回の状況で利用者が増えたとはいえ、まだまだzoomは「誰もが使っている」とは言えないでしょう。
また、使用する端末になどによる不具合や、使用に慣れていないことで進行が滞る場合もあります
そんな現状では、一般から広く参加を募る場合にはむしろ、敷居を高める結果になってしまう場合があるかもしれません。

・初対面の方は発言がしにくい(かも)
チャットではなく直接の通話になるので、疑問などがその場で言えない場合があるような気がしました。

・お互いが見える
これもメリットと表裏一体なのですが、「見られている」ということが必ずしも参加者にとってのメリットになるとは限りません。
見られていることによる緊張感や、自身や部屋が映ることへの抵抗なども考慮する必要がありそうです。

・無料版では時間制限がある
zoomには無料版と有料版がありますが、無料版だと一回の通話に40分という制限があります。
坐禅会を行う場合にはやや心許ない長さなので、主催者は有料版のzoom proを契約することをお勧めします

感想

やはりコメントだけではなく、対面してのやりとりはこちらとしても安心して進行することができます。

ライブ配信でより深く知りたいと思っていただけた方のために、もう一歩踏み込んだコンテンツとして用意しておくと良いかもしれません。

オンラインで坐禅をやってみて

以上、今回は私が実際に行った3つコンテンツをご紹介しました。

個人的には、どれにもメリットデメリットがあって、そこは発信する人の目的や好みで判断するのが良いかと思います。

はじめは実際の坐禅会の「代わりに」と思って始めたオンラインでの坐禅ですが、やってみるとそれはまた別物でした。

特にインスタライブやYouTubeは僧侶やお寺・坐禅が持つ独特の敷居の高さを感じることなく、ちょっと覗いてみるという「お試し」が可能になります

この、お試しから入って、内容が気に入ればより深くという段階を踏んだ参加の形は、オンラインだからこそできるものでしょう。

そして一番大きな要素は距離が関係なくなることでしょう。

これまでの禅活の活動はブログ以外、主に都内近郊の方々でないと参加の難しいものだったのですが、オンラインにしたことでそうした物理的な距離を超えて、国内外の様々な地域からのご参加や視聴をしていただくことができました

これによって、坐禅の前後に行う「隣と向かいの人への挨拶」であった隣位問訊・対座問訊が、「画面の向こうでつながっている誰かへの挨拶」という、非常に広いものなり、私自身の視野も大きく広がりました。

現在多くの寺院や僧侶のみなさんが、試行錯誤しながら配信をしていますので、これを読んで気になった方は色々と見比べてみてはいかがでしょうか?

また寺院・僧侶の皆様の中で、禅活がお手伝いできることがあればぜひご一報ください

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事