禅活ちしょーの新生活・その2~農業編

自然豊かな北海道に戻って、早2か月。

先日、当ブログの記事や、YouTube動画にてご紹介した「池の水ぜんぶ抜く」にかかりきりではあるものの、

なんとなく生活のリズムも整い始めてきました。

 

一日の時間配分は、

檀務・法要……20%

作務……70%

禅活……10%

だいたいこんな感じで暮らしています。(禅活少なすぎか💦)

 

さらに、一日の大部分を占める作務の時間配分は、

池の整備(主に重機に乗る)……50%

農業……30%

草刈り、剪定、掃除など……20%

こんな感じ。

 

報国寺は池も広いですが、

畑もちょっとした農家さんレベルで持ってます。

基本的には無農薬で栽培しておりまして、

お坊さんって、肉体労働だなあ……と日々痛感しています。

 

ということで、今回は、ちしょーの一日の大部分を占めている作務のうち、

農業の様子をご紹介します。

Contents

と、その前に、作務について少しだけ

本題に入る前に、

作務とはなんぞや、ということをかいつまんでご説明いたします。

 

もともと仏教が生まれたインドでは、僧侶は基本的に労働をしてはならないとされていました

それは何も怠惰な生活をしていたというわけではなく、

仏道修行に精進する出家者の身の回りのお世話をしたり、食べものを布施したりすることが、

在家信者にとって、とても大切な功徳を得る機会だと考えられていたからだそうです。

 

しかし仏教が中国に伝来すると、その状況は変わります。

いただいた布施によってのみ生活するというやり方は、

周りの人々の理解と協力があって初めて成り立つもの。

まだまだ仏教が浸透していない中国にあっては、僧侶は自身で生活を成り立たせなければなりませんでした。

 

そこで作務が生まれます。

 

作務とは、日常生活そのものを修行とすることです。

掃除をしたり、料理をしたり、そして田畑を耕し日々の食べものを得たりする。

これらを雑事として捉えるのではなく、

生活のすべてを掛け替えのない仏道修行として行っていくことが作務となります。

 

また、古来中国では農業を尊び、大切にする思想が根強くありました。

かの百丈懐海禅師が、

「一日作さざれば一日食らわず」

とまでおっしゃられたように、

さまざまな作務の中でも、

畑を耕し、種をまき、育て、収穫し、生きる糧を得る農業は、

特に大切にされていたのだと思います。

実際にやってみると……やだ!すごく大変!

というわけで、4月の末頃から、池のかいぼりと並行して、

せっせと畑仕事に精を出しているのですが……

 

「手伝い」というレベルを超えて、本格的に農業を行うのは、初めての経験です。

 

自分でやってみると、

農業には大変な苦労が伴うのだ、

ということをあらためて実感させられています。

 

草取りやマルチシート張りで足腰が痛くなったり、

スギナ(つくし)はいくら取っても出てきたり、

土煙で鼻の穴が真っ黒になったり、

鶏糞を浴びたり、

 

苦労は色々とあるのですが、

もっとも驚いたのは、一つ一つの作業に相当な時間がかかるということです。

たとえば畑の草取りに没頭して、

 

「ああ、随分がんばったなー!」

と思って、見てみたらまだ3分の1も終わってない。なんてことばかりです。

 

農家の方の苦労には、本当に頭が下がる。

 

という言葉をよく聞きますが、

 

農家の方の苦労には、本当に頭が下がります。(大事なことなので2回……)

 

ただ、つらいことばかりではありません。

植えた種が芽を出して、順調に育っていく様子を見ていると、

本当に嬉しく、そして食べることが楽しみに思えます。

一日、二日ではそんなに成長するわけもないのに、

ほとんど毎日、すべての畑や作物の様子をチェックするようになりました。

 

そこで今回は、

その喜びを分かち合えたらいいなあと思いつつ、

報国寺の5月末の畑の様子をお写真でご紹介いたします。

報国寺の畑たち!

ではまず、お寺の境内の裏にあって、最も整っている畑から!

すばらしい!(ワーワー!パチパチパチ!)

キツネや狸の侵入を防ぐ防獣ネットに加えて、畑全体を覆う防鳥ネットまで完備!

寒さや害虫に弱い作物はトンネル(白い布)とプラキャップで完全防備!

これを見ているだけで、結構な満足感があります!

植わっているのは、

アイヌネギ(行者ニンニク・ヒトビロ)、トウキビ、ネギ、紫アスパラ、ホウレンソウ、ナス、大根、カブ、ラディッシュ、ハクサイ、レタス、バジル、エンドウ、キャベツ、タマネギ、パプリカ、ニンジン、ナンバン……と、

良く言えば、バリエーション豊か。

悪く言えば、無節操な感じです!

今から実りが楽しみでなりません。

 

では次々と参りましょう!

こちらは防獣ネット完備、作付けは4割程度完了の畑。

タマネギ、トウキビ、枝豆、ささぎ、ニラ、ゴボウ、グリーンアスパラ、ソラマメ、トマト、ダイコンあたりがメイン。

 

お次はこちら。

じゃがいもと山芋を植えた畑なのですが。

昨年は雪が少なくて、

前年度に植えた芋が寒さにやられてしまったのか、

あまり芽を出していません。

今後、植え直しの予定。

 

そしてお次はこちら!

ドン!

まだ何も植えていません!現在充電中!

畑は起こしてから1週間~2週間くらい経たないと、

微生物や害虫が多く、作物がうまく育たないことがあるらしいです。

まわりに雑草が多いこの畑は、全面カボチャの予定。

 

まだあります!

やや痩せて、堅い土の畑。

ここは

↑カボチャと、

↑山わさび(ホースラディッシュ、西洋わさび)を植えてます。

北海道の田舎には、あちこちに山わさびが自生していますが、探しに行くのは結構な手間。

なので、植えました。

柔らかい土だとわさびが辛くならないらしいですが、ここは固めの土なので大丈夫でしょう!

イカ刺しに山わさびをガッツリ和えると至高の味わいがします。

イカはスーパーで買います!

 

そして写真がない(撮り忘れた)のですが、クルマで2~3分の所に、枝豆畑もあります。

 

ということで、ここ最近のちしょーの主戦場となっている6枚の畑をご紹介いたしました!

おまけ

ちなみにここは報国寺の庭です。

庭ですが、

なんとアスパラが自生してます。(犯人はたぶんカラス)

見づらいですが、ミョウガも植わってます。(犯人はちしょーとそのししょー)

 

こうして見ると、あらためて素晴らしく自然に恵まれているなあと思えます。

そこらをオオスズメバチが飛び回っていたり、

熊が街中に現れたりと、

良いことばかりではないのかもしれませんが、

 

それでもやっぱり自然は素晴らしい、と思います!

 

自然と調和しながら生きるって、いいな。

 

でも、たまにはケミカルでジャンクなラーメンもいいな(笑)。

 

おあとがよろしいようで。

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